安全管理を怠った大手鉄道会社に不信感!

安全管理を怠った大手鉄道会社に不信感!

年間炎上件数1086件!レピュ研が企業にあわせた炎上コンサルティングをご案内
炎上事例をもとに、原因と対策を解説します。今回は大手鉄道会社の安全管理がずさん過ぎたとして炎上したケースをご紹介します。
大手鉄道会社の安全管理のずさんさを知った人たちが、不信感からSNSでネガティブな意見を投稿しています。また安全性を考慮して、電車ではなくバスや飛行機を使うように呼びかける運動も出てきています。同じような失敗や炎上にならないためにも、原因と対策について知っていきましょう!

安全管理を怠った鉄道会社が炎上!

安全管理を怠った鉄道会社が炎上!

2017年12月某日、ある新幹線が故障し、走行を取りやめたために大幅の遅れがありました。発生日には大きく問題として取り上げられることはありませんでしたが、あとに、新聞やテレビなどで発表された「新幹線故障の経緯」があまりにもひどい内容であったため、ネットでは炎上になってしまいました。

お客様からの「指摘」を無視して運行した

新幹線故障があった当日、福岡の駅から出発した新幹線Aは、出発してすぐに乗客や、客室乗務員から次のような指摘を受けていました。

「異臭がする」
「車内で、ほんのり”もや”がかかっている」

しかし、指摘を受けたはずの新幹線Aは、なぜか走行し続けたようです。一連の行動に、ネットでは厳しい声が上がっています。

「安全を無視した行動だ!」
「一度100人規模の死者を出した事件をおこしているのに何も学んでいない!」

新幹線Aから大きな亀裂が発見された

新幹線Aは、出発地点の福岡から約700km離れた名古屋駅についたとき、ようやく指摘のあった車両を詳しく点検しはじめました。すると、台車に大きな亀裂が発見され、油漏れも見つかったのです。専門家が言うには、もしこのまま新幹線Aを走り続けていたら、大事故になっていたそうです。また、亀裂の写真をみたネットユーザーは、

「こんな亀裂が入ったまま時速270キロ出していたとか怖すぎる…」
「この亀裂は、日々の点検をしていたら見つけることのできるものだ。それか日々点検をきちんとしていたら、こんな大きな亀裂になるまでにはならないはずだ。」

などと発言しており、大手鉄道会社への不信感を募らせていました。

あとに大手鉄道会社は、事件の詳細を丁寧な報告とともに、今後の安全面強化に関する対策も提示し、謝罪を行いました。

炎上してしまった2つの原因

炎上してしまった2つの原因

原因1:前回の事件から学んでいないとみられる行動

過去事件から、教訓や失敗を学んでいないと思われる行動があったことが炎上の原因の1点目です。

今回、事件を起こしてしまった大手鉄道会社は、過去に一度100人規模の死者が出た事件を起こしています。過去に二度と起こしてはならない大事件があったのにも関わらず、今回ずさんな安全管理体制が明るみになってしまったことで、ネットを中心に怒りを訴える人が多くいたようです。

原因2:責任転嫁とみられる行動

今回の炎上に関わった2つの会社の責任転嫁とみられる行動が、炎上の原因の2点目です。

今回事件となった新幹線Aは、福岡から東京までの走る区間で、別の鉄道会社と交代制をとっていました。九州から関西までをN鉄道社、関西から関東までをT鉄道社が担当していました。

新幹線Aに異常が見られたのは、出発してからすぐのことでした。作業員が入って点検をしたのにも関わらず、N鉄道社は、関西でT鉄道社と交代する際に「異常なし」と伝えたそうです。その後、交代したT鉄道社の作業員が異常に気付き、新幹線を止めて点検したところ、台車に亀裂が発見されました。

N鉄道社は、関西でT鉄道社と交代する前に異常に気付いていたはずです。しかし、関西でT鉄道社と交代するまで新幹線を止めることをしませんでした。乗客の安全よりも、会社同士の責任の押し付け合いが重視された行動に、ネットを中心に怒りを訴える人が多くいたようです。

事件が起こってしまった背景

事件が起こってしまった背景

「責任をおいたくない」という心理

各鉄道会社は、今回の事件に対し「責任をおいたくない」という心理が働いたのではないでしょうか。

新幹線を止めるということは、乗客だけではなく、駅で新幹線を待っている人や乗車券を予約してくれた人など、大勢の人に迷惑がかかることを意味します。安全管理を徹底するのはもちろんですが、些細な理由で新幹線を止めることはできません。また、止めるとなると「誰が後の責任をとるのか」となるのは明確です。N鉄道社とT鉄道社の責任転嫁とみられる行動からも「責任をおいたくない」といった心理が働いたことがわかります。

利用者からの指摘対応

実は私たちも、安全を第一に考え、遅れてしまった電車に対し「指摘」を入れてしまっている事実があります。例えば、乗っている電車が突然止まると、迷惑に感じますよね。1本の電車が止まると他の電車にも影響が出るため、多くの人に迷惑がかかることになります。「大事な約束に遅れてしまったじゃないか!どうするんだ!」と怒る人も少なくありません。電車が止まった理由が「安全のため」だったとしても、人々の気持ちは変わることはありません。そのため、現場の職員たちには「遅延に対する恐れ」があるそうです。

電車を止めても止めなくても、現場の職員たちには「利用者からの指摘」があることがわかりました。電車の遅延は、現場の職員たちだけに責任を担わせるのではなく、安全を第一に考えた行動に理解を示し、私たちも協力していく必要があるのではないでしょうか。
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企業としてできる5つのこと

企業としてできる5つのこと

原因を追求する

例えば、事故が起きたとき、なぜ起きてしまったのか原因を追求し、ユーザーに報告することが重要です。原因がうやむやで報告がないと、ユーザーは不安になり不信感につながります。しっかりと原因を調査し、報告をすることがイメージの回復につながります。また、事件が起きた当日の原因調査だけでなく、事故が起こるもっと前から原因を深く追求することが大切です。

再発防止を徹底する

今回起きた事件を元に、どうすれば再発防止できるか明らかにする必要があります。今回の事例では、事件発生から1か月後に、再発防止案が8つ出されました。対策案は、新聞やメディア、ネットなどで指摘をされた部分を中心に考案されたものでした。社内の提案だけではなく、世間からの指摘を考慮して再発防止策を考えると、ユーザーが納得し安心できる対策を作ることができます。

責任の所在は後回しにする

責任の所在は後回しにし、謝罪をする必要があります。例えば、グループ企業や協力団体が絡む事件が起きたとき、事件を知ったユーザーは、責任がどこにあるかよりも原因と再発防止を知りたがっています。謝罪会見で責任の所在がどこにあるか聞かれた場合は、「現在確認中です。今は原因と再発防止措置と、ご迷惑をおかけした利用者への謝罪が最優先です。後日しっかりと責任の所在を明らかにします。」などと、事件解決までの優先順位を明らかにしておく必要があります。

責任の所在は後回しにする

本当に重要なものを明らかにする

日々の管理体制を見直す

マンネリ化した管理体制を日々見直す必要があります。どの企業もしっかりとした品質管理をしていますが、今回のような整備チェックはルーチン化やマンネリ化になりやすく、ミスが起こりやすい状況を作り出しています。事故が起きてからでは遅いことを改めて認識し、初心に帰って管理体制を見直すことが今後重要になってきます。

事故発生時マニュアルを作っておく

事故発生時の対処法をあらかじめマニュアル化しておくと、間違った対応で起きる炎上を避けることができます。問題が発生した時の解決手順や、故障の判断基準など細かく決めておくことで、慌てずに対応することができます。

ネット上のリスクマネジメントを行う上で、重要なのが知識です。レピュ研では、ネット炎上を日々分析しています。豊富な知識でネット炎上のリスクマネジメントを行うことができるので、炎上発生時のマニュアル作成や炎上対策の方法など、お悩みごとがあればぜひお気軽にご連絡下さい。

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