炎上事例をもとに、原因と対策を解説します。今回は、飲食店の予約をドタキャンして炎上したケースを紹介します。
2016年ごろからツイッターにて、飲食店の従業員による「予約無断キャンセル」を告発するツイートが炎上になる事例が多くみられています。告発の多くは、飲食店を予約していた客に連絡が突然つかなくなり、ドタキャンされた怒りや悲しみを、お店の従業員がツイッターに書き込んでいるものでした。また、告発内容に個人情報をのせていることもあります。すると、告発された当事者(ドタキャンした客)や法人は、ネット炎上の被害にあうことがあります。
そこで今回は、法人が起こした2つの炎上事例をもとに、原因と対策について解説します。2018年4月にはいり、歓送迎会で飲食店を予約することが多くなると思います。同じような炎上にあわないためにも、原因と対策について知っていきましょう!
飲食店の予約をドタキャンして炎上した2つのケース
目次
小学校教師たち25人が飲食店をドタキャン
2018年3月某日小学校教師ら25人が、飲食店を予約しておきながら無断で店を訪れず、ドタキャンされたことを店主がネット告発し炎上しました。店主はツイッターで、
「19時から貸切り予約の25名まだ来ない。死にたい。電話切ってて繋がらない」
「急激に具合が悪くなって、もう立っていられない」
などと、ドタキャンされて損失する金額を考えパニックになっているような発言をしています。その後、
「Y市Y小学校の先生、これから食材を捨てます。あなた方が軽率な予約をした結果がこれです」
などと、用意していた数十万円相当の料理を処分すると、嘆くような内容とともに、小学校の名前をだしてネット告発しました。これらの発言にネットでは、
「これは酷い。子どもに食べ物は大切にしなさいと教える立場の人間がもっともやってはいけない最低な行為」
「小学校の教師が社会のルール守れなくてどうするの?」
など、学校に対して批判的な意見がよせられ、学校のイメージは下がってしまいました。また学校には苦情がよせられており、炎上の被害にあっています。
某大学生サークル50名が飲食店をドタキャン
2016年4月某日大学生ら50人が、飲食店を予約しておきながら無断で店を訪れず、ドタキャンされたことを店の従業員がネット告発し炎上しました。従業員はツイッターで、
「50名で予約していたのに、ばっくれ。用意していた食材が無駄になりました。当日から連絡が取れず、キャンセル料もいただいていません。泣き寝入りは嫌なので連絡こなければ警察に行きますよ~。○○大学の○○サークルさん」
などと、大学名とサークル名を書いた告発文を投稿しました。告発文は瞬く間に拡散され、ネットでは
「有名な大学なのに、恥さらしだな」
「食い逃げに近く、世間知らずな大学生だな」
など、大学への批判的な意見が多くよせられ、大学のイメージが大きく下がってしまいました。
飲食店のドタキャンが炎上する3つの理由
理由1:非倫理的な行動だから
飲食店予約のドタキャンは、非倫理的な行動のため炎上します。予約のドタキャンは、お店のひとに多大な迷惑がかかるだけではなく、食材費や料理を作った労力が無駄になってしまいます。お店の従業員がうける、精神的なダメージも大きいでしょう。非倫理的行為は、多くの人から非難されるため、ネット炎上になります。
理由2:用意した食べ物が無駄になるから
飲食店予約のドタキャンをすると、食べ物が無駄になるため炎上します。大人数の予約になると、店側は人数に合わせて食材を調達し、早めに調理して用意しておきます。そのためドタキャンされてしまうと、調達した食材や調理した料理すべてが無駄になり、最悪の場合は捨てることになります。ドタキャンという軽率な行動で食べ物が粗末になり、多くの人から非難されネット炎上になります。
理由3:ネット炎上参加者は正義感が強い人が多いから
ネット炎上参加者は、正義感の強い人が多いため「飲食店予約のドタキャン」が炎上します。レピュ研が行っている炎上分析では、炎上参加者の約半分以上は正義感で炎上に参加していることが分かっています。「飲食店予約のドタキャン」はあってはならない行為であり、世の中の悪いところを正そうとする炎上参加者の目に止まってしまうのではないでしょうか。
炎上参加者について、解説した記事も合わせてご覧ください。
飲食店ドタキャン炎上後の2つの注意点
注意1:問題を放置しない
連絡をせずに問題を放置すると、お店側が警察に相談したり、法的手段にでたりする場合があるので注意が必要です。飲食店予約のドタキャンで炎上してしまったときは、すぐに連絡を入れ謝罪をしましょう。お店側はもちろん、炎上騒ぎで迷惑をかけてしまったネットの人々や他関係者にも、法人の公式サイトやSNSアカウントなどで謝罪を行うのが良いでしょう。
注意2:言い訳をしない
炎上してしまったことに、言い訳をすると二次炎上する場合があるため注意が必要です。
今回紹介した小学校教師の炎上では、某メディアの取材で学校側が「言い訳」をしてしまい、二次炎上してしまいました。
「お店との連絡に行き違いがありました。こちらとしては、日程の確認をしただけで正式に予約を入れたつもりはありませんでした。ですがお店では、私どもが予約をしたという認識だったようです」
「いずれにしろ、結果としてお店にご迷惑をおかけしたのは事実」
このような、発言にネット上では、
「確認だけと思っていたのなら、当日お店側の電話に出ないのは変じゃない?」
「最低な言い訳だ!問い合わせだけで店側が予約だと思う?」
などと、言い訳への怒りでさらに炎上が加速してしまいました。その後、貸し切り分の料金全額を店に支払う予定だと説明していたが、言い訳したことでネットでのイメージは大きく下がってしまいました。レピュ研では、謝罪をするとき「言い訳にとらえられてしまう発言」はオススメしておりません。
飲食店のドタキャン炎上の加害者になってしまった時は
誠意ある行動を心がける
万が一加害者になってしまった時は、誠意ある行動を心がけることが、イメージ回復の近道です。まずはすぐにお店の人に謝罪をし、和解できるように働きかけます。和解後は、公式サイトやSNSなどで、和解できたことを報告しましょう。また、どんな理由があったとしても、ドタキャンしたのは変わりないため、言い訳は控えましょう。報告するときは、迷惑をかけた多くの人々や関係者にも深くお詫びをし、再発防止策を追記するとよいでしょう。
飲食店のドタキャンが炎上の加害者にならないために
今回の炎上事例では、飲食店をドタキャンした法人や学生が、社会的に良いか悪いかを伝えたかったわけではありません。レピュ研では、炎上による企業の評判やイメージの低下を防ぐため、予防策・対策方法を知ってもらい、全ての企業にレピュテーションリスク(評価低下のリスク)の重要性を伝えることを目的としています。
またレピュ研では、企業にレピュテーションリスクの意識を高めていただくため、多くの炎上事例を分析し、一部を紹介しています。炎上事例を知ることで、同じような炎上被害にあう確率を大幅に下げることができます。「万が一の炎上!誰に相談したらいいのかわらない」「炎上してしまったときの対処方法を確立しておきたい」などの質問にも丁寧に回答いたします。お気軽にご相談下さい。
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