炎上事例とともに原因と対策を解説します。
今回は、新聞社Aが記事の見出しにネットスラングを使いユーザーから批判が殺到して炎上したケースを紹介します。炎上したことで、新聞社Aはユーザーから「下品だ」と思われ企業イメージを落とすことになってしまいました。
同じ失敗をしないためにも、炎上した原因と対策について知っていきましょう!
記事の見出しにネットスラングを使用して批判が殺到!
2018年10月某日、新聞社Aが「ネトウヨ」というネットスラングを使った見出しのニュース記事をネット上に投稿しました。記事の見出しを見たユーザーからは、
「ゴシップ紙のような言葉のセンス」
「新聞社も劣化したな」
と批判的な意見が殺到してしまいました。新聞社Aは、紙面とデジタルで同じ記事を載せていますが、紙面では「ネット右翼」、デジタルでは「ネトウヨ」と、それぞれ見出しに使う表記を変えていました。どちらもネット上で右翼的な言動を展開する人々を指す言葉ですが、デジタル記事で使われた略称の方が紙面の表記よりも「差別的で下品な表現」と感じるユーザーが多くいたため炎上してしまいました。
炎上した2つの原因
原因1:デジタル記事でネットスラングを使用したため
新聞社Aが、ネットスラングを使ったことに批判が集まり炎上してしまいました。ネットスラングは、掲示板などのインターネット上で生まれた特殊な言語表現なので、情報源として信頼度の高いイメージを持つ新聞で使われることを残念に感じるユーザーが多くいたためです。読者からは、
「ゴシップ紙と変わらない」
「新聞社が正しい日本語を使えないとはガッカリ」
「ネットスラングを使うとは品がない」
といった批判が多く寄せられていました。
原因2:差別表現とも捉えられる言葉だったため
使われたネットスラングが、差別的表現とも捉えられる言葉だったため炎上してしまいました。ユーザーからは、
「公平中立の新聞社が差別表現を使っていいの?」
「侮蔑的な意味合いで使う人もいる言葉を使うのはどうなの?」
「定義があいまいなネットスラングは使わない方がいいのでは?」
と新聞社の言葉選びを疑問視した声が多く寄せられていました。今回、新聞社Aが使った「ネトウヨ」というネットスラングは、もともとは差別的な意味合いを持っていません。しかし、言葉が広まっていく中でネガティブな言葉として認識している人もいるので、批判的な意見に繋がっていしまいました。
2つの炎上対策
対策1:ネットスラングの使用は控えよう
新聞では、ネットスラングを使わないようにしましょう。ユーザーの中には、ネットスラングに対してネガティブなイメージを持っている人もいるためです。ネットスラングは、匿名掲示板の造語や若者言葉といったラフな表現方法として世間から認知されているので、堅いイメージの新聞で使われていることに、ユーザーは違和感を覚えてしまうのです。ユーザーから「新聞の品格が下がった」と思われないように、新聞社は言葉遣いがラフになりすぎないように注意することが大切でしょう。
対策2:言葉選びを慎重にしよう
新聞社は、慎重に言葉を選んで記事を作りましょう。ユーザーが求める新聞の「信頼できる情報源」というイメージを守るためです。インターネットが普及してからは、新聞・雑誌・テレビ以外にもニュースサイトやまとめブログなど様々な情報メディアが溢れています。それぞれエンタメ性や信憑性など個性があり、ユーザーが情報収集にあたってどこを重視するのかも状況や年代によって様々です。新聞が信頼できる情報メディアとしてユーザーに求められ続けるためにも、記事を作るときは責任をもって慎重に言葉を選びましょう。
新聞社は正しい言葉を使おう
新聞社は、言葉の使い方に気をつけて記事を作りましょう。省略や誤変換の造語が多いネットスラングや若者言葉はネガティブなイメージの言葉として捉えられることが多いためです。ネットスラングの中には、「ネカフェ(インターネットカフェ)」や「ステマ(ステルスマーケティング)」のように略語のまま定着している認知度の高い言葉もいくつかあります。しかし、平成20年に文化庁が行った「国語に関する世論調査」によると、「匿名性の高い電子掲示板などでの言葉の使い方の問題点」について
「攻撃的できつい言葉が多い」(56.3%),「若者言葉や俗語,流行語などが多い」(42.5%)「誤字・脱字や文章の間違いが多い」(25.3%),「特に問題を感じることはない」(23.0%)
と、56.3%の人が「攻撃的できつい言葉」と感じていることがわかっています。新聞社は、信頼できる情報メディアとしての価値と品質を守るためにも、言葉の意味やイメージを慎重に見極めることがとても大切ですよね。正しい日本語で情報を提供していくことが、結果的に炎上を防ぐことにも繋がってくるでしょう。