ネット炎上事例として判別したものを毎月リサーチ後分析し、レポートとして配信していきます。
弊社が独自に設定した条件にて情報を算出し、カテゴリー別の件数推移と、特徴的な炎上について解説を行います。
10月炎上リサーチレポート
2018年9月のネット炎上件数は118件でした。2018年9月で一番多かったのはエンタメ関係であり、51件もの炎上が起きていました。
今月のエンタメ関係炎上事例では、テレビ番組のタレントや番組司会者が、言動に問題があると視聴者から指摘され炎上したケースが多かったです。またエンタメ関係とは別に、台風など災害が起きているとき、不適切なSNS投稿があると、批判が殺到した炎上事例も多々ありました。
今回のピックアップ炎上は法人関係の炎上事例からご紹介します。台風が原因で旅行が中止になったときの、旅行業者の対応がずさんだったため炎上した事例です。
旅行中止時の対応が悪質だと判断され炎上!
ある旅行業者Hの対応が、ずさんだとして炎上が起こりました。旅行業者Hとホテル側の対応が異なっていたためです。これは、旅行業者Hを利用したAさんによるSNSへの投稿で発覚しました。
台風の直撃によって中止になった旅行のホテル代について、旅行業者は「ホテル代の返金はできない」としていましたが、ユーザーが直接ホテル側に問い合わせると「旅行業者Hにホテル代の請求はしていない」という返答があったのです。旅行業者Hは、ホテル側との連絡がうまくできていなかったと謝罪し、返金対応をしました。しかしAさんの投稿を見たネットユーザーは
「これ直接ホテルに問い合わせしなかったらお金返ってこなかったってこと?」
「連絡できていませんでしたで済む話じゃない。使わないようにしよう」
「旅行業者Hの説明は鵜呑みにしないほうがいいな」
など旅行業者Hに批判的な意見を上げたり不信感を抱いたりするユーザーが多く、炎上につながりました。
旅行業者Hの対応は最後まで不透明だった
ホテル代金はAさんの書き込みによって返金処理となりましたが、Aさんと同じ旅行を予約していた人全員に旅行代金が返金されたかどうかは確認できていません。また旅行業者Hは、今回の事例について公式で発表や謝罪を行っておりません。そのことに対しネット上からは
「Aさん以外にも同じホテル予約していて行けなかった人いっぱいいるでしょ」
「コミュニケーションミスで悪気はなかったとは言え、使いたくなくなるね」
「大手なんだから、ちゃんと説明責任を果たしてほしい」
など、ユーザーへの配慮が足らなかったことに不満を感じたり、旅行業者Hを使っている人を心配したりする声が殺到しました。
ユーザーを第一に考えた対応を
炎上を防ぐためには、信頼してくれているユーザーを裏切らない対応をすることが大切です。今回のように、企業の対応をユーザーがネット上に公開したことによる炎上は珍しくなくなってきているからです。ネットやSNSの普及により、情報収集や情報発信が容易にできる時代です。事実とは異なった情報を提供するのではなく、真摯な対応をすることでユーザーとの信頼関係を築いていくことが重要でしょう。