2019年最新事例から見るネット炎上メカニズム

2019年最新炎上事例から見るネット炎上メカニズム

ネット炎上が発生するメカニズムと、最新炎上事例をもとに2019年に注意するべき法人の炎上について解説します。

2019年に入ってからの炎上件数(2019年5月現在)は月平均約70件で(レピュ研調べ)1日2件以上のネット炎上が発生しています。炎上というリスクは企業が管理するべきリスクの1つとして認識され始め、炎上を予防する、炎上発生後の対応について準備している企業も増えています。
その一方で「ネット炎上について不安に思うところもあるけど何をどうしたらいいのか分からない」という企業も多いのが現状です。本記事では最新の炎上事例と炎上のメカニズムをもとにして、どんなものが炎上しやすくその後の正しい対応とは何なのかまで解説します。

ネット炎上とは

ネット炎上とは「SNSやブログ・掲示板などのコメント機能から、個人や企業に対し批判的な言葉が集中すること」を指します。ネット炎上の標的となる原因はさまざまですが世間一般ではネット炎上に明確な定義はありません。批判的な言葉が集中し収拾がつかなくなったときの状態であること以外に、具体的な数値化や定義概念は統一化されていないのが現状です。レピュ研では年間1,000件以上の炎上を調査し、独自の炎上定義に基いて件数を調査しています。

ネット炎上発生までのメカニズム

ネット炎上の発生原因やフローはさまざまですが多くの場合以下のようなメカニズムで発生します。徐々に広まっていく様子は「炎上」という名の通り火おこしの仕組みに似ています。

ネット炎上が起きるまでのメカニズム

ネット炎上が起きるまでのメカニズム

きっかけとなる事柄の発生(火種)

原因となる事件の発生、情報の発信などは炎上の「火種」となります。この「火種」の段階では炎上とは言えず、批判的な意見もそこまで多くないこともあるため早期に「火種」を発見して対応すれば炎上を最小限に抑えることができます

情報の拡散・特定(油)

「火種」となった事柄を目にした人たちが、そのことについて様々な意見を抱きその情報を拡散・転載しはじめます。その後はSNSやブログでだけではなく、掲示板や口コミサイトなどに書き込まれ、詳細情報の特定も始まります。企業炎上の場合は、企業役員の名前や内部事情が掲載されたり、個人炎上の場合は、勤め先や住所、本名などが特定されたりすることがあります。「火」に「油」が注がれ炎上に勢いがついた状態です。

ニュースサイトやテレビ報道によるさらなる拡散(木炭)

火に油が注がれて盛り上がってしまった炎上は、注目度が上がりニュースサイトやテレビ報道に取り上げられることもあります。こうなってしまうと普段ネットの情報をあまり見ないような人の目にも触れ、さらに批判的な意見が集中してしまうのです。火に木炭をくべて大きく燃え上がっているような状態で、ここまで燃え広がると鎮火が難しくなるだけでなく、ニュースサイトに記事が残り続けたり、世間の記憶からもなかなか消えなかったりと長く尾を引くことになってしまうでしょう。

2019年に注意するべき法人炎上タイプ4つ

ひとくちにネット炎上と言ってもその火種や原因はそれぞれ違います。その中でも特に法人として注意するべき炎上のタイプを4つご紹介します。

2019年に注意するべき法人炎上タイプ4つ

1:企業が不祥事や事故を起こす

企業が不祥事や事故を起こしたことに対してネット上で憶測や批判的な意見が飛び交い炎上します。企業側に非があることが多い為、事後の対応や謝罪方法が炎上の規模を大きく左右します。

2:企業の従業員(個人)が事件や事故を起こす

企業に所属する従業員が事件や事故を起こし、勤務先が特定されたことで企業名とともにネット上で批判され炎上してしまうタイプです。2019年初旬は従業員による不適切な行動が原因の炎上が多数発生しました。企業は監督・管理責任を問われ批判されてしまうことが多く、場合によっては閉店や倒産に追い込まれることもあります。

炎上した従業員たちの末路まとめ

ソーシャルメディアが原因で追い込まれた人の事例集

・従業員が問題を起こして発生した炎上事例まとめ
・当該従業員たちは炎上後どうなったのか
・企業が被った損害とは

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3:倫理やモラル的に批判される

企業として発信した情報が差別的である、不適切である、不快であるなどの理由で批判が集まり炎上するタイプです。SNSや広告、サービスや商品の内容など要因はさまざまですが、上記2つの炎上タイプと違い防ぐことのできる炎上です。企業として発信する情報には最新の注意を払わなければならないと同時に、個人としての言動も企業としての意見、情報だと捉えられる可能性についても理解しておく必要があります。

4:企業に対して賛否両論が集まる

法に触れたり、モラルに反することはしていなくても企業に対して賛否両論が集まり、ネット上での議論がヒートアップすることで炎上につながることがあります。どんなものが火種となるかわからないため最も予防するのが難しい炎上のタイプです。

2019年の炎上事例から見る火種となりやすい5つの項目

2019年の最新炎上事例から、法人の炎上はどのようなものが火種となり炎上しやすいのか5つの項目に分けて解説します。項目によって注意、配慮するべき点が違うためそれぞれのリスクを想定することが炎上防止のカギとなります。

1:SNS

炎上の火種となり得るSNSには「企業の公式アカウント」と「従業員個人のプライベートアカウント」の2種類があります。公式アカウントの場合は「誤作動や誤爆」「企業として不適切、非常識な投稿」、個人アカウントの場合は「過剰ないたずら」「会社内部情報の漏洩」などが原因で炎上することが多いです。
どちらにしても、社内でSNSをはじめとするソーシャルメディアの利用方法についてしっかりと規定を定めて浸透させる、研修を行うなど企業側で管理すれば防ぐことができる炎上です。

火種となりやすい項目1:SNS

2019年3月にはある公営法人の職員として仮採用されたTwitterユーザーが、友人のアカウントに対して法人名を公開して報告したことがきっかけで炎上しました。さらに「本採用後ははっちゃけたい」という内容も投稿。このツイートを法人側の採用担当者が発見し、不特定多数のユーザーが閲覧可能な「リプライ」という方法で厳しい言葉を使って注意しました。この一連の流れを見たユーザーは、採用されたユーザーの軽率な行動だけでなく、採用担当に対しても「パワハラにあたる」「オープンに晒すのは陰湿」だという批判の声が集まりました。

2:広告

CMやネット上の動画広告、キャッチコピーなどの広告は差別的である、犯罪を助長している、モラルや配慮に欠けるなどの要因で炎上しやすい火種の1つです。内容はもちろんですが発表する時期やタイミングも注意しなければならない項目です。特に女性差別だとして炎上する事例や災害発生後に不謹慎だとして炎上する事例が多く発生しています。

火種となりやすい項目2:広告

2019年4月には女性向けアパレルブランドがイメージキャラクターに渦中の女性アイドルを起用したことがきっかけで炎上しました。某アイドルはある事件に関与しているのではないかと良くない噂があり、特に女性から非難されていました。しかしそのタイミングであえて起用したことで「炎上商法のつもりか?」「世の中の女性を舐めている」「タイミングがおかしいし不快、もう買わない」と批判意見が殺到。同アパレルブランドの株価は急落し、プロモーションの削除を発表しました。

3:内部リーク

従業員や元従業員による労働環境やハラスメントの問題社内の不正の告発も炎上の火種となります。当人によるSNS投稿によって炎上するパターンの他に、当人が相談していた友人や家族が投稿することも多いです。

火種となりやすい項目3:内部リーク

2019年2月には某コンビニチェーンの学生アルバイトのリークが火種となり炎上しました。「皆さん恵方巻の予約を取ってきてください。お客様から頂けなければ自分の家の分を注文。お給料を頂いているからには1つでも注文すること」と書かれた写真をTwitter上に投稿。学生アルバイトにも厳しい予約ノルマを課していたことに非難が集まっています。

4:新商品やサービス

新しい商品やサービスの発表も炎上の火種となりやすいです。ユーザーや消費者の戸惑い、時期やタイミングなども要因の1つとなるため、内容が「悪」でなくても十分に炎上する可能性があります。「炎上商法」という言葉もありますが、あからさまな炎上商法はさらに企業に対してネガティブなイメージを持たれることもあるため注意が必要です。

火種となりやすい項目4:新商品やサービス

2019年3月に発売された某ティーン向けファッション誌は、表紙の内容が火種となり炎上しました。「文字が多くて読みづらい」「今月卒業のモデルが載っていない」などの非難の声が集まり、継続的に購読していた読者からも「失望」「もう買わない」と多くのファンを失うこととなってしまいました。

5:謝罪対応ミス

不祥事やミスに対して適切な謝罪をしないことも炎上の火種となり、小規模な炎上で済むはずだったものも大炎上につながることがあります。内容だけでなく謝罪返信や謝罪文発表、記者会見での謝罪など手段も多数あるため不安がある場合、専門のコンサルタントへの依頼も効果的です。

火種となりやすい項目5:謝罪対応ミス

2019年3月には通信会社が運営する電子書籍ストアの公式ツイッターが炎上しました。女性蔑視ととれる内容の漫画の一部分を抜粋した画像のツイートが火種となり炎上したのですが、さらに問題だったのが謝罪やコメントを発表せずにツイートを削除してしまったことです。この対応に対してさらに批判の声が上がり、炎上は燃え広がってしまいました。


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炎上後のNG行為4つ

炎上している原因や状態、規模によって正しい鎮火方法はさまざまですが、炎上後に行ってはいけない行為は共通しています。万が一炎上してしまったとき、更なる拡散や大規模な炎上につながらないように最低限のNG行為について知っておきましょう。

炎上後のNG行為4つ

1:炎上したツイートをすぐに消す

謝罪やコメントを発表する前に、ツイートを削除するのはNGです。炎上してしまい焦って削除してしまう担当者も多いかもしれませんが、隠ぺいを疑われたり不誠実だとさらに批判されたりする可能性が高いです。また削除しても閲覧したユーザーによってキャプチャーとしてツイート内容が残されていることも多い為、そもそも削除はあまり意味がありません。もし削除したい場合は必ず何らかの形で公式としてコメント発表し「○○という理由により該当のツイートを削除します」と理由を明らかにしてから削除しましょう。

2:感情的に反論する

企業を良く思っていないユーザーが起こした攻撃を目的とした炎上、ユーザーの誤解によって発生した炎上など、企業や担当者として穏やかでない炎上もあると思います。ですがそのような状況でも決して感情的に反論してはいけません。企業に非がなく正しい対応をすれば収まる炎上も、反論をしてしまったことがきっかけで大炎上となり収拾がつかなくなってしまうかもしれません。

3:会社としての公式情報以外の発信

特にTwitterなどはフランクなコミュニケーションが取れる場として企業側から一任されている担当者も多いかもしれません。しかし炎上後はアカウント自体の注目度が高まっているため一部担当者の判断で内容を決定するのは危険です。もし担当者1人の意見だったとしても、企業として公式のコメントだと思われてしまう可能性もあることを念頭に置いておくことが大切です。また一度炎上してしまったアカウントは、通常のアカウントより再炎上しやすい傾向にもあるため炎上後はより一層運用に注意が必要です。不安がある場合は専門のコンサルタントに依頼することも効果的になります。

4:炎上に気づくのが遅れる

炎上に気づくのが遅れるのは、迅速な対応が早期収束のカギとなる炎上にとって致命的なNG行為です。気づくのが遅れてしまったことで炎上規模が拡大してしまう、ソーシャルメディアの管理体制が批判されてしまうなどの事例も多いです。実際に報道されるほどの大炎上となった事例では、社外の人が発見して通報があったことで初めて炎上に気づくほど発見が遅れており、その結果莫大な被害が出ています。

ネット炎上の予防方法

炎上のメカニズムや事例を多く知る

炎上のメカニズムや最新事例を知識として蓄えておくことで、どんなものが炎上しやすいのか論理的、感覚的にわかるようになるでしょう。さらにSNS担当者だけでなく、ソーシャルメディアを利用するすべての社員にこの知識が必要なため、炎上事例などについての資料を作成し社内共有し、社内全体に共通意識を持たせることも効果的です。

自社の業界や商品・サービスに関するネットの情報を知る

炎上にはトレンドがあるため、炎上しやすい事柄も日々変化します。新聞やニュース番組だけでは分からないネット、炎上のトレンドを知っておくことも有効な炎上対策の1つです。

ソーシャルメディアポリシーの導入

社内のソーシャルメディアの利用をコントロールすることは、企業として重要な任務の1つです。ソーシャルメディアポリシーを導入するだけで満足せず、社内への落とし込みや導入したことを社外に発表するなどきちんと“機能”させることが重要です。

ネット監視システムを導入する

ネット監視には大きく3つの効果があります。1つ目は自社に対する評判や意見を常に知っておくことができる点、2つ目は社内からの不適切、危険な投稿をいち早く知ることができる点、3つ目は何より炎上に素早く気づくことができる点です。リスク管理の観点から見て、ネット監視は必要不可欠な手段の1つです。


予防できなかった炎上は専門家に相談

どんなに炎上予防策を行っていても、どうしても防ぎきれない炎上もあるのが現状です。「実際に炎上してしまった」「炎上は何とか収束したけど飛び火した被害に困っている」などネット炎上に関してお困りのことがあれば、ぜひ年間1,000件以上の炎上事例を分析している「レピュ研」にご相談ください!

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