誹謗中傷は立派な犯罪です!困ったときの3つのお助け所

誹謗中傷は立派な犯罪です

2019年現在、SNS・5ちゃんねる・爆サイ・転職会議・ブログなど自分の情報を一切出さずに書き込める場所が年々増えてきています。昨日食べたもの、先週行った場所、今月やったことなど、プライベートの楽しい内容から、今日仕事であった嫌なこと、職場の人間関係について、嫌いな人の話など仕事でたまったストレス発散の内容まで、一度は発信したことがある人も多いと思います。

ほんの出来心で書き込んだ内容で一生を棒に振る、たったひとつの個人情報があっというまに拡散、なんてことも絶対にないとは言い切れないのです。ネットの怖さを学び、個人で利用する場合も法人で利用する場合も、“慎重にネットを利用する”という必要性を感じなければなりません。

誹謗中傷とは

誹謗中傷とは

「誹謗中傷」でひとつの言葉としてとらえられがちですが、本来「誹謗」と「中傷」は別々の言葉なのです。

誹謗 根拠のない悪口で他人をののしり、名誉を汚し、おとしめること
中傷 根拠のない嫌がらせや悪口をいって傷つける

つまり「誹謗中傷」とは根拠のない悪口や嫌がらせで、他人の名誉を傷つけるものをいいます。

誹謗中傷は罪にとわれる

誹謗中傷は立派な犯罪であり、以下の罪にとわれることがあります。

問われる罪 訴えることができる例
名誉毀損罪
3年以下または、50万円以下の罰金
根拠のない悪口などをネット上に書きこまれ、自分の社会的評価が低下した場合
例:AさんはBさんと社内不倫している など…
※書かれている内容が真実だとしても名誉毀損罪にあたる
侮辱罪
1000円以上1万円以下の罰金
ひどい言葉(馬鹿・殺されて当然など)をいわれ、社会的評価が低下した場合
社会的評価を低下させる行為のうち、事実関係のないものは侮辱罪とされている
脅迫罪
2年以下または30万円以下の罰金
「○○を殺す」など脅迫にあたることを書き込みした時点で脅迫罪が成立
脅迫罪が成立するのは親族まで。(内容の対象が友達などの場合、脅迫罪は成立しない)
信用毀損・業務妨害罪
3年以下または50万円いかの罰金
個人ではなく、お店や法人の評判を低下さえるような発言により売上がおちてしまったり、問い合わせが多数寄せられたりと仕事に支障が出た場合
「例:飲食店Aは食材を使いまわしている」など書き込んだ場合は、信用毀損罪
「例:業務中にお店の中でふざけた画像をSNSに投稿」した場合は、業務妨害

参考:電子政府の総合窓口e-Gov

なぜ誹謗中傷をするのか

なぜ誹謗中傷するのか

誹謗中傷がダメな行為であることは、理解している人が多い中で、誹謗中傷をしてしまう理由には主に以下の3つがあげられます。

  1. 自分の中にある「正義感」から誹謗中傷をおこなっている(自分を正当化しやすい)
  2. 腹いせなどから誹謗中傷をおこなっている
  3. 匿名で書き込める(ストレス発散の場になりやすい)

正義感から誹謗中傷をおこなう

書き込む内容が正しいものであれば、書き込むことによってユーザーに”正しいもの”を知らせることができ”正義感”が満たされることもあるようです。しかし、書き込んだ内容が事実であろうとなかろうと、書き込み内容により、書かれた人の社会的評価を下げてしまったらそれは法で罰せられる行為となり、”正義感”とは真逆の結末となってしまいます。また、自分よりうまくいっている他人を批判することで、うまくいっていない自分を正当化している、正当化してほしいという願望から誹謗中傷してしまうこともあるのです。

腹いせなどから誹謗中傷をおこなっている

法人やお店から嫌な対応を受けたことに腹をたて、腹いせとして「○○飲食店の料理は全部まずい」「○○会社はブラック企業だ」などと書き込んでしまうユーザーが多数います。もし、これらがすべて事実であっても、書かれた法人や店側の社会的評価が低下してしまったら信用毀損や業務妨害罪となってしまう可能性もあるのです。

匿名で書き込める

匿名であるがゆえに、見つからないだろうと気持ちが大きくなってしまい少しくらいならと書き込んでしまい、どんどんハマっていき書き込む内容も大胆になっていく傾向にあります。また、ネットカフェなど不特定多数のパソコンを使用すれば絶対にバレないだろうとさらに書き込んでしまったという事例もあります。

誹謗中傷するとどうなるのか

誹謗中傷するとどうなるのか

実際に誹謗中傷の書き込みをおこなうと最悪の場合、会社を退職し、支払いだけが残ってしまう場合もあるのです。

匿名で書き込めばバレないだろう…

ABC商事に勤めていた花子さん(仮名)は休日、とある掲示板サイトを見ていました。サイトを見ていると、ABC商事のことがおもしろおかしく書かれていることに気づきました。もともと自分勝手な上司に不満をもっていた花子さんは、匿名で書き込めばバレないだろうと「ABC商事の○○さんにパワハラをうけた」などあることないこと書き込んでしまいました。

書き込んでしまってからも、頻繁にサイトを見ていた花子さんは、以前自分が書き込んだ上司や会社に対する書き込みが削除されていることに気づきましたが、花子さんはとくに気にすることもなく日常を送っていました。

発信者情報開示請求が届いた…

書き込みしたことも削除されていたこともすっかり忘れていたころ、現在契約しているネット回線の会社(プロバイダー)から突然書類が届きました。それには”発信者情報開示請求の可否について”と書いてあり、掲示板に書き込みをした場所である花子さんの自宅の住所を、書き込みをされた側(花子さんの上司や勤め先)に教えても良いかという内容のものでした。
驚いた花子さんは、書き込みをした過去を思い出したものの、個人情報を提供することには同じませんでした。その後も相手側は情報開示を求め続け、ついには裁判にまで発展してしまいました。

裁判の結果、花子さんが契約しているネット回線の会社が負けてしまったため、花子さんのもとに慰謝料300万円の支払いを命じる証明書が届くことになったのです。

最終的に会社を退職…

裁判沙汰になり、花子さんが勤めていた会社にも掲示板に書き込んだことがバレてしまいました。まわりからは白い目でみられ、会社に居づらくなった花子さんはとうとう退職することになってしまいました。

ABC商事とは無関係となった花子さんですが、300万円の請求書はもちろん残ったまま解決策も見つからないままでした。そこで、無料で相談できる弁護士を探し、協力を得ることにしました。弁護士のアドバイスもあり、花子さんは会社とは示談で済むことになりましたが、今も月々数万円ずつ相手に支払続けています。

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誹謗中傷に対する3つの相談場所

誹謗中傷に対する3つの相談場所

誹謗中傷を受けてしまい、どうしていいかわからないときはまず相談しましょう。

  1. 警察に相談する
  2. 弁護士に相談する
  3. 専門業者に相談する

警察に相談する

警察にはネットワークを利用した犯罪に特化した“サイバー犯罪相談窓口”があります。他人のIDとパスワードを利用しオンラインゲームに不正アクセスしたり、インターネットオークションサイトに架空出品し、現金をだまし取った事件などネットワークに関する犯罪を数多く取り扱っています。警察に相談したほういいと思うような被害にあった場合は、一度相談してみましょう。緊急の場合は「110番」でも対応してもらえます。

弁護士に相談する

弁護士は弁護士でもネットに強い弁護士に相談するのがよいでしょう。掲示板やブログ、SNSなどの削除申請を代理でおこなってもらえる利点があります。自分で書いてしまった書き込みを消したい、住所までさらされているから消してほしい、など書き込み削除をおこないたい個人の方におすすめです。

専門業者に相談する

今回の誹謗中傷を受けて、対応だけでなく今後の対策も視野にいれていきたい法人におすすめです。ネット上の風評被害に関するコンサルティング会社の認知度はまだ低いですが、現状の被害から今後の対策までプロの目線で対応してくれるので、とても心強い存在だといえます。

誹謗中傷まとめ

書き込む側も書き込まれる側も、ネット上だから個人情報も載せてないし大丈夫だろうという考えは禁物です。書き込む側はどんな状況であれ、突き止めることが可能です。もちろん誹謗中傷は犯罪行為に当たるので法で罰せられます。また書き込まれる側も、個人情報がどこから漏れるか分かりませんし、一度漏れてしまうとあっという間に拡散されてしまいます。ネット上には「個人情報を載せない」「書き込みをしない」ことが一番ですが、それでもネット上のトラブルでお困りの際は、レピュ研にご相談くださいませ。

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