5ちゃんねる(5ch.net)に書き込みをした「投稿者を特定する方法」と「投稿者特定をするときの4つの注意点」について、解説します。
5ちゃんねるは日本最大の電子掲示板で、スポーツから政治経済など、さまざまなジャンルがあります。匿名で書き込みができるため、誹謗中傷やイタズラを目的とした悪質な書き込みに悩まされている方も多いと思います。
レピュ研では「5ちゃんねる(5ch.net)に書き込んだ人を特定する方法を知りたい」「5ちゃんねる(5ch.net)の書き込みを逆探知できないのか」などといったご相談をよくいただきます。そこで今回は、5ちゃんねる(5ch.net)の投稿者特定に必要な知識と投稿者特定方法について、知っておきたい4つの注意点とともに詳しくまとめました。
誹謗中傷の書き込みをされて困っている方や、どうしても投稿者を特定したいと思っている方は必見です。一緒に悩みを解決していきましょう。
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記事で学べること | 5ちゃんねる(旧2ch) 1.投稿者特定までの流れ 2.投稿者特定の注意点 |
目次
5ちゃんねるへの投稿者を特定をするための2つの準備
準備1:特定する目的をしっかり持つ
まず5ちゃんねるで誹謗中傷の書き込みをした投稿者を、本当に特定する必要があるのか、目的をしっかり持つことが大切です。レピュ研では「書き込みが憎たらしいから誰か知りたい」「書き込んだこいつにガツンと文句を言いたい」などというお問合せをいただきます。「知りたいだけ」や「文句を言いたい」だけだと、投稿者特定が無駄になってしまうかもしれません。
「5ちゃんねるに書き込まれたことで、会社に損害が出たため、投稿者に対して損害賠償請求をしたい」
「5ちゃんねるに書き込んでいる人が社内か社外か知りたい。社内なら、なぜ書き込まれてしまったのか、社内改善を含めて会社の教育方針を再検討したい」
などといった、投稿者特定をしたあとの目的をしっかりと決めておくことが大切です。
準備2:書き込まれた状態を保存しておく
投稿者特定に必ず必要なものが、誹謗中傷の書き込みがあるページの確認と保存です。投稿者特定をするときに、5ちゃんねるのどこに、どのように誹謗中傷の書き込みがあるのか、正確に知っておくことが大切です。5ちゃんねるの書き込みはリアルタイムで変わるため、スレッドやレスのURLを保存しておくことはもちろんですが、書き込みの状態が分かるようにスクリーンショットで保存しておくのが良いでしょう。また特定のソフトを使って、5ちゃんねのページ全体画像をPDFデータとして保存することもできます。誹謗中傷が書かれている状態をデータとして保存し、証拠として提出できるようにしておきましょう。
5ちゃんねるでは投稿者特定が無駄になることもある
特定する意味がある場合
誹謗中傷や悪口・暴言を書き込んでいる人が少数だと分かっているとき、特定する意味はあります。
小規模、少人数で行われている誹謗中傷の書き込みであれば、特定する人数が少なくて済むからです。さらに誹謗中傷を書き込んだ人を特定したあとは、スレッドに書き込む人はいなくなるため次第に廃れ、目立たなくなっていきます。気になっているスレッドに投稿者が増える前に対策するほうがよいでしょう。
特定する意味がなく無駄になる場合
多くの人が、誹謗中傷や悪口・暴言を書き込んでいると予想できるときは、書き込みした人を特定する意味は薄れてしまいます。
1つのスレッドに多くの人が誹謗中傷の書き込みをしているときは、1人投稿者を特定しても次々と新しい投稿者が出てきていたちごっこになってしまうためです。この場合、投稿者特定自体が無駄になってしまうことがあるので、投稿者を特定したい対象のスレッドの状況を見極める必要があります。有名人の話題を扱っているスレッドや大企業の社員数が多い会社のスレッドなどでは、書き込む人が多くいる状況がよく見られます。
5ちゃんねる投稿者特定前に知っておきたい4つの注意点
注意点1:特定できるのは誹謗中傷を書き込んだ本人のみ
投稿者の特定をできるのは、誹謗中傷をしている本人のみです。例えば、誹謗中傷の書き込みに同意や共感をして情報を拡散している人がいても、拡散した人の特定はできません。あくまでも特定できるのは誹謗中傷を書き込んだ本人のみです。
注意点2:IPアドレスだけでは個人特定ができない
IPアドレスは、パソコンやスマートフォンなどに割り当てられたネットワーク上の機器認識番号です。投稿者特定にはまずこのIPアドレスが必要になりますが、IPアドレスだけでは個人情報(名前や住所など)は分かりません。投稿者の個人情報を特定するには、IPアドレスを発行しているプロバイダ会社にそのIPアドレスの利用者の情報開示を求める必要があります。
注意点3:IPアドレスには保存期間がある
投稿者の個人情報を特定するために必要なIPアドレスは、プロバイダ会社に保存されている期間が短いため注意が必要です。携帯電話会社の場合保存期間は約3か月と言われており、その期間が過ぎてしまうとIPアドレスの利用者情報が調べられなくなります。そうなってしまうと投稿者の特定ができなくなるため早めの対策が必要です。
注意点4:個人での情報開示請求は難しい
書き込みした人の名前や住所を特定するには、IPアドレスを手に入れたあと、プロバイダの会社に個人情報を開示してもらわなければなりません。IPアドレスから個人情報を開示するには、誹謗中傷の書き込みが名誉毀損や権利侵害であることを明らかにし、開示請求訴訟などの裁判手続きが必要です。個人として手続きをする難易度は高いため5ちゃんねるに詳しい弁護士や、ネット問題に詳しい専門家などに依頼することをおすすめします。
5ちゃんねる投稿者特定に必要な2つの手続き
IPアドレスの情報開示請求をする
まず初めに5ちゃんねるの運営元に、投稿者の発信情報であるIPアドレスの開示請求を行います。IPアドレスの開示請求には裁判所への仮処分請求が必要です。請求が認められれば裁判所から仮処分命令が出るので、その旨を5ちゃんねるの運営側へ連絡します。5ちゃんねる側がその連絡を受理すると、IPアドレスの情報を教えてくれます。この一連の流れには1か月程度かかると想定しましょう。
プロバイダへ情報開示請求をする
IPアドレスが分かり次第、プロバイダ会社に対してそのIPアドレス利用者の情報開示請求を行います。IPアドレス利用者(投稿者)の個人情報を持っているのはプロバイダ会社だけなので、この手順を踏まないと情報を特定することができません。プロバイダが持つ投稿者の情報は、プロバイダ責任制限法に基づいて管理されています。プロバイダ責任制限法では、投稿者の個人情報の開示を投稿者の任意交渉にて行うとしています。任意交渉のため投稿者が開示を拒否した場合、個人情報が開示されません。その場合は訴訟手続きが必要になります。
5ちゃんねる投稿者特定ができたあとは何をすればいいの?
損害賠償請求を行う
投稿者を特定したあとは、法的手段に出ることができます。誹謗中傷の書き込みによって名誉棄損などの不利益がでたときは、民事訴訟を起こし、投稿者から謝罪文を請求したり、損害賠償の支払いを命じたりすることができます。特定された、誹謗中傷の書き込みをした犯人に対して、こちらの希望している内容の訴状を送ります。相手の返事次第では裁判がはじまることを通告されます。
示談交渉になるときも
民事訴訟は時間がかかるため、民事訴訟になる前に示談になるケースは少なくありません。書き込みした犯人は、大体が代理人である弁護士を雇わざるを得なくなります。両者の代理人によって示談交渉になることが多いです。示談交渉は民事訴訟よりも、早く解決できることがメリットとされています。
5ちゃんねるは書き込み削除の申請もできる
書き込み削除は投稿者特定に比べて手続きも少なく、比較的簡単に申請することができます。投稿者特定の前に削除申請を行って一度様子を見ることも効果的かもしれません。ただ申請方法には細かい決まりがあり規定通りに行わないと削除してもらえません。