今回は、グッズショップの整理券の配布が開始時間前に終了したことに参加者からクレームが殺到して炎上したケースを紹介します。グッズショップは炎上したことで「最悪な対応のショップ」と参加者からネガティブなイメージを持たれてしまいました。また、参加者の中には「もうここでは商品を買いたくない」と購買意欲を落としてしまう人まで出てしまいました。
同じ失敗をしないために、炎上した原因と対策について一緒に学んでいきましょう。
開始時間前から待機していた人たちで整理券の配布が終了に
2018年11月某日、グッズショップが新商品の発売による店内の混雑を和らげるために、購入時間を限定した整理券を配布するイベントを実施しました。グッズショップは、整理券を配布するにあたって、
・ご案内より以前に列を形成された場合、順番での対応はできません
・店頭周辺での徹夜・早朝からの待機などは固くお断りします
というルールを定めていました。しかし、確実に整理券を手に入れたい参加者が深夜・早朝から店舗周辺にたくさん待機してしまい、パニック状態になってしまったのです。混乱を収めるために、ショップスタッフは予定されていた時間よりも早く整理券の配布を始めることにしました。しかし、集まっていた参加者があまりにも多かったため、整理券は予定していた受付時間よりも前に配り終わってしまいました。定刻に来た参加者からは、
「何のために来たのかわからない」
「ルール守らない方が正しいってこと?」
「ショップスタッフの対応がひどすぎる」
と、深夜・早朝から待機していた参加者が優遇されていたことに対してのクレームが殺到したことで炎上してしまいました。
炎上した3つの原因
対策1:初日の対応とちがっていたため
グッズショップの対応方法が、二日間で全く違っていたため炎上してしまいました。
【一日目】
徹夜・始発から待機していた参加者はルール違反として、定刻に来た参加者から整理券を配布した
【二日目】
予告なしに整理券の配布時間を早めて、予定時間よりも前に配布が終了した
ルールを守り予告された時間に来た参加者からは、
「列の形成時間前の待機は無効じゃなかったの?」
「早めるならせめてアナウンスくらいしてほしい」
「一日目と二日目で対応かわりすぎて何がしたいのかわからない」
とショップスタッフの対応への不満が多く寄せられました。
原因2:ルールを守った人が損をしたため
ルールを守って予告時間通りにお店に来た参加者が整理券をもらえなかったため炎上してしまいました。グッズショップが配布時間を早めた理由は、
「時間前に待機している人が多かったので、混乱や近隣への迷惑を考慮し配布時間を早めた」
というものでした。ルールを守った参加者は、
「ショップ側からルールを破るなんて最低すぎる」
「ルールを破った人が優遇されるなんておかしい」
と、グッズショップの対応方法に問題を感じてしまいました。
原因3:出回っている情報の真相がわからないため
ネット上には待機や配布状況に関する情報で溢れており、混乱を招いたため炎上してしまいました。ネット上には、
「ルールを守る方が悪いのであって、欲しいなら深夜から並べばいい」
「提示してあるルールは、近隣やデパートへの建前」
「子どもが泣いているなんて知らない」
とグッズショップの責任者の発言を告発した投稿や
「一日目、時間前に待機していた人たちにペナルティがあったという情報はデマ」
「開始後10分以内くらいに行くのがベスト」
「スリなどの犯罪が横行しているのにスタッフは何の対応も取っていない」
など、本当か嘘か判断のつけにくい情報が飛び交い、情報に惑わされる参加者が多くいました。
2つの炎上対策
対策1:対応方法の変更は慎重にしよう
グッズショップは、現場の状況などをしっかりと確かめてから慎重に対策方法を変更しましょう。今回の事例のように、大幅に対応方法を変えてしまうと、参加者を混乱させてしまいクレームに繋がってしまうためです。多くの人が集まる場では、状況に合わせて柔軟な対応が求められることが多いですよね。しかし、急に対応方法を変えたり、スタッフの連携不足で対応がバラバラだったりすると、ネット上に様々な情報が拡散されてしまい、デマ情報が流れる危険性もあるため注意が必要です。グッズショップは、参加者の心境や現場の状況を確認するために現場だけでなくネット上の投稿もこまめにチェックして対応方法を考えるとよいでしょう。ネット上の投稿をチェックしておくと、拡散される前にネガティブな投稿を見つけることができるので炎上対策としても効果的です。
対策2:定めたルールは徹底しよう
グッズショップは、イベントをするときに定めたルールをしっかり守りましょう。グッズショップの方からルールを壊してしまうと、参加者に「ルールを守らなくても大丈夫なんだ」と勘違いさせてしまうためです。今回でいうと、深夜・早朝から待機をしていた参加者から整列をさせたことで、グッズショップは、参加者に「ルールを守らない人が優先してもらえる」と感じさせてしまいました。深夜・早朝から待機する人が増えてしまうと、近隣の住宅や店舗にも迷惑をかけてしまったり、犯罪行為が増えたりと運営ショップのイメージを落としてしまいますよね。グッズショップは、参加者や近隣の人達への安全を確保するためにルールを徹底することで、結果的に炎上対策に繋がるでしょう。
ネット監視を活用しよう
イベントを開催するときは、ネット上のリアルタイムや掲示板などの投稿の監視を活用しましょう。人の多く集まるイベントなどではトラブルが起こりやすく、ネガティブな投稿が増えてしまう傾向にあるためです。法人は、ネット監視をすることで、ネガティブな投稿が拡散される前に発見することができるので、事前に炎上してしまう危険性を減らすことができます。イベントを円滑に進めるためにも、法人はネット監視をして現場だけでは分からない参加者の声に耳を傾けることが大切でしょう。