ネット炎上事例として判別したものを毎月リサーチ後分析し、レポートとして配信していきます。
弊社が独自に設定した条件にて情報を算出し、カテゴリー別の件数推移と、特徴的な炎上について解説を行います。
5月炎上リサーチレポート
4月のネット炎上件数119件となりました。4月で一番多かった内容は、教育関連や法人での事件や不祥事への批判といったもので24件(20.2%)でした。新年度に入り、新入社員へのつらい研修の実態などが目立ちました。続いて芸能人の不適切行為や批判といったジャンル(エンタメ)が、23件(19.3%)一般人の問題行為への批判のジャンル(一般個人)が21件(17.6%)となりました。
2017年4月にピックアップする炎上は、Twitterで拡散された新入社員の「ブラック研修」についてです。が2017年度に入り、多くの学生が社会人一年目として奮闘する中、「ブラック研修」が問題視されています。
5月炎上事例ピックアップ
今回炎上問題となった「ブラック研修」とは、新入社員が本を売り歩くというものでした。しかしそれだけではなく、ネットを騒然とさせたのが、背中に
「新卒研修なう。17新卒! タグ付けOK!! ♯新社会人本を売る」
と大きく書かれた紙を背負っていたことです。目撃者が写真付きでTwitterに投稿したところ、あっという間に拡散され
「これはパワハラじゃないか?」「さすがにやりすぎだ!どこの企業なんだ?」
などの声とともに炎上しました。ネットで話題となったことで、テレビメディアでも大きく取り上げられる事件となりました。
デマ情報で関係ない企業が「犯人」になってしまった
「ブラック研修」をしている企業の犯人は特定されていません。一部ネットでは、某人材紹介会社の研修ではないかと噂されたが、該当会社からは「当社とは一切関係ございません」と発表があり、炎上が飛び火しただけという事態になりました。最終的に炎上のネタとなった「ブラック研修」を行った該当企業はどこだったのか、未だに謎に包まれたままですが、現代社会だからこその炎上事例といえるでしょう。
インターネット上に書かれたデマ情報で炎上してしまった企業の記事もあわせてごらんください。
間違ったSNSの使い方が原因
今回の炎上原因は、SNSで拡散しようとした内容に不適切な表現があったことがです。この会社は、拡散機能の優れたSNSであるTwitterにて「新社会人本を売る」というハッシュタグを利用者に流行らせ、セールス活動につなげようとしていましたが、会社の研修自体に疑問を持つ人が多く、逆に評判を下げる結果になってしまいました。
昔は同様の研修があったとしても、人々の反感的な意見は小さな範囲にとどまったものでした。しかし、Twitterにより瞬く間に情報は拡散され、多くの人の反感的な意見は募り炎上になってしまったと言えます。そして今回の炎上は、情報が拡散すると同時に、関係のない会社の名前も同時に拡散され、風評被害にあう事態になりました。2017年5月現在でも、今回の炎上事例と関係のない会社のことを疑うような投稿が、拡散されつづけてしまっています。
SNSの正しい使い方とは
近年SNSはセールス活動のツールとして注目され、こぞって企業は活用を初めています。しかし今回の事例のように、使用を間違えると、一転炎上になりかねないツールでもあるのです。SNSの正しい使い方と、セールスツールとしてどう活用するのが正しいのか、しっかりとした知識をつけ、正しいマーケティング戦略につなげる取り組みが重要です。レピュ研では、SNSマーケティングについてのセミナーを開催しています。お気軽にお問合せください。
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