ネット炎上事例として判別したものを毎月リサーチ後分析し、レポートとして配信していきます。
弊社が独自に設定した条件にて情報を算出し、カテゴリー別の件数推移と、特徴的な炎上について解説を行います。
9月炎上リサーチレポート
2017年8月のネット炎上件数は92件であり、前月の2017年7月と同じ数字になりました。2017年8月で一番多かった炎上は法人関係で、26件(28.3%)ありました。法人が起こした事件や不祥事に対して、ネット上で批判が殺到し、炎上に発展した事例が大半です。続いて2番目に多かった炎上カテゴリーは、一般個人関係で、19件(20.7%)でした。
今月目立っていた炎上は、一般個人が社外秘情報や顧客情報などをネットやメディアで公開してしまい炎上してしまったものです。今月だけで3件あり、過去の月別件数と比べると今月は特に多くありました。そこで今回は、個人が企業の社外秘情報をSNSに書き込んでしまった事件についてピックアップしました。
9月炎上事例ピックアップ
SNSに社外秘を流出!情報漏えいで会社に大損害?
ある工場勤務のAさんは公式発表前なのにも関わらず、自社の新型製品の画像をSNSに投稿しました。有名な製品だったためかAさんの投稿は多くの人がリツイート(拡散)しました。拡散されている最中に
「社外秘の流出は犯罪だ!」「この画像はインシデントに値するのでは?」
などと、Aさんを非難するような投稿が多くよせられ、Aさんは一時炎上状態になってしまいました。
Aさんは、純粋に新型製品が出ることを喜んでおり「早く世の中に製品を知ってほしい」といったような気持ちで、投稿したのではないかと思います。しかし、公式発表前に個人が会社の製品をSNSに流すことは、社外秘の流出に当たります。Aさんの投稿は会社の役員に見つかり削除されたようですが、その後Aさんがどうなったかはわかっていません。
ネットでの情報漏えいは悪意や妬みなどからではなく、自慢したいという気持ちが大きいと思います。秘密を知っていることの優越感は、人に話すことによって増していきます。秘密を守ること以上に、優越感に浸りたいと思い投稿してしまう人もいるのかもしれませんね。ただ一般的には、社外秘の情報を漏えいしてしまうと懲戒解雇になることが多いです。また、社外秘情報の漏えいによって会社に大きな損害が出たときには、賠償金の請求があることも考えられます。社外に出してはいけない情報は、しっかりと企業のルールにしたがい守っていきましょう。
社員による社外秘情報の漏えいを防ぐためには
SNS監視システムを使う
もしSNSで社外秘情報が流出してしまったとき、いち早く流出情報を知ることができれば、多くの人に知られる前に対処することができます。SNS監視システムをつかうと、探したいキーワードを登録するだけで、SNSに投稿された内容の中から、登録したキーワードだけを抽出してくれます。
例えば、新型スマホ「ABCフォン」の名前を登録しておけば、「ABCフォン楽しみ!」「ABCフォン出たら買おうかな」などの書き込みに隠れた「販売員だけど、ABCフォンの写真手に入れた」といった情報漏えいの書き込みを見つけることができます。システムによるSNS監視を導入し、情報をいち早くキャッチして情報漏えいが起こる前に対策しましょう。
Webフィルタリング設定をする
社員が使うPCにWebフィルタリング設定をすることで、社外秘情報の流出リスクを格段に下げることができます。Webフィルタリングは、社員が会社のPCで、どのウェブサイトを見ていたかを管理することができるシステムです。また、PCの使用者に合わせて、ネットアクセスの制限設定をすることもできます。
例えば、一般社員のPCにはSNSや掲示板の閲覧と書き込みをできないような設定にし、幹部クラスのPCには、会社の評判をみるためなどに必要な掲示板や口コミサイトの閲覧ができるような設定をすることができます。PCは使うだけの時代から、管理していく時代になりました。セキュリティ意識を高くして情報漏えいを防いでいきましょう。
■SNSで炎上してしまったときの対処とは?
>SNS炎上の流れと炎上したあとの3つの対策方法
■少ない情報から本人を特定する「ネット特定班」についてと炎上事例を解説しています。
>過酷労働を強いた企業が特定され炎上!恐るべきネット特定班とは
■炎上に参加する人たちの正体を詳しく分析しています。
>炎上に参加する人たちの正体とは?行動パターンと心理