ネット炎上として判別したものを毎月リサーチ後分析し、レポートとして配信していきます。
弊社が独自に設定した条件にて情報を算出し、カテゴリー別の件数推移と、特徴的な炎上について解説を行います。
8月炎上リサーチレポート
2019年7月のネット炎上件数は61件でした。2019年7月で多かったのは一般個人の事例であり、31件もの炎上が起きていました。今月の一般個人の炎上事例では、SNSの投稿した内容が他のユーザー間で議論になり発展したことで炎上となった事例が多かったです。また、法人関係の炎上も多くあり、顧客対応が不十分であったことをユーザーに指摘され公になったり、企業アカウントの運営方法に問題があったりしたことが原因で炎上した事例が多くありました。
今回のピックアップ炎上は、法人の炎上事例から紹介します。グッズに記載されているキャラクター名が間違っているにもかかわらず、なかなか対応を始めなかったためユーザーから批判が殺到し炎上した事例です。
ユーザーからの問い合わせに対応せず批判殺到
7月下旬に、ユーザー間で「グッズに記載されているキャラクター名が違う」と話題になりました。キャラクター名に使われている漢字が、一文字違っていたのです。これに気が付いたユーザーの一人が、運営に連絡したところ
- 使用しているフォントによって違っているように見えるだけ
- OKが出て販売しているので、このまま販売し続ける
- 今まで以上にアナウンスが増えるためアナウンスはしない
という返答がきたそうです。この返答を見た他のユーザーから
「結局、このままで販売され続けるの?あまりにも失礼では」
「アナウンスが流れなくて不思議だったけど放置は駄目でしょ」
「気付いてて直さないとか悪質すぎる」
など、運営の対応に疑問を抱いているような声があがっていました。
運営の対応にさらに批判が殺到
ユーザーの投稿が拡散されたり、問い合わせが増えたりしたあとに、公式ブログと公式Twitterに誤植についてのお知らせが出されました。お知らせの内容は、
- 問い合わせ(調査)の内容
- 調査結果
- 今後の対応(正しい商品との交換方法)
大きく分けて上記3点が盛り込まれていました。このお知らせを読んだユーザーは、
「なんで露見した時点で対応しないのかな」
「拡散されなかったら放置で逃げ切れたのにとしか思ってなさそう」
など、ユーザーからの問い合わせからお知らせの公開までが遅いと指摘していました。また、
「このツイート固定してないの?周知する気なさそう」
「誰しもが同じタイミングでツイートを見られるわけではない」
など、公式Twitter内で、お知らせに関する投稿を固定しなかったことも、ユーザーは指摘していました。投稿を固定することで、どのタイミングで閲覧してもTwitterホーム画面の一番上に表示されるため、お知らせを探すために投稿をさかのぼる必要がなくなります。その機能を使わなかったことで、お知らせに関する投稿を他の投稿で見にくくしているのではないかとユーザーに感じられてしまいました。
ユーザーに真摯に向き合おう
今回は、対応のスピードや内容がユーザーに寄り添ったものではなかったため、炎上につながりました。問い合わせがあってから、約一か月後にお知らせが発表されたことにたいしてユーザーは「遅い」と感じていました。また、
「何人も問い合わせをしていたのに事態の把握が遅れたというのは説明として不十分なのでは」
と、お知らせ文の内容と事実が異なると指摘していたユーザーもいました。問い合わせがきた時点で調査を行い、公式発表をする必要があったでしょう。また、対応方法や内容など、ユーザーの視点で考えていくことが大切です。