炎上事例をもとに、原因と理由を解説します。今回は、女性へのハラスメントで炎上したケースを紹介します。
2017年ごろからツイッターにて、女性による「ハラスメント」を告発するツイートが炎上になる事例が多くみられています。告発内容には、加害者の個人情報をのせていることもあり、告発された当事者や法人は、ネット炎上の被害にあう場合があります。また、個人の何気ない発言がハラスメント炎上になる場合も多くなっています。
そこで今回は、ネットで話題となったハラスメント炎上事例を4つ紹介します。同じような炎上にあわないためにも、原因と理由について知っていきましょう!
目次
女性ハラスメント4つの炎上事例
事例1:ネットでセクハラ被害を告発
有名な女性ブロガーのHさんは、以前一緒に働いていた有名クリエイターKさんのセクハラとパワハラをネットで告発しました。Hさんは、Kさんの部下であり、立場上、指示には逆らえない状況にあったそうです。Hさんは、
「能力がない女だと言われた」
「深夜に家に呼び出された」
「退社後も、転職先にまで嫌がらせをされた」
などという、非倫理的なことをKさんから受けていたそうです。この告発にネットでは、
「Kさんのことクリエイターとして尊敬してたけど、これはひどい。好感度下がったわ」
「Kさんがやってることは、人としてどうかと思う」
など、Kさんへの批判がが多く書き込まれ炎上になってしまいました。その後Kさんは、被害者であるHさんに謝罪していますが、Kさんのイメージは下がってしまったでしょう。
事例2:妊娠出産に順番がある保育園
2018年2月の新聞記事かかれた内容が、ネットで話題となりました。その内容は、新婚夫婦の夫が、妻の勤め先の理不尽なマタハラに対しての告発でした。
「保育士の妻が妊娠しました。しかし、妻が勤めている保育園では、妊娠できる順番があったため、妻はルールを破って妊娠してしまったことになりました。園長からはつらい言葉を言われているそうです。」
「好きな時期に妊娠できないのは、おかしくないですか?」
この内容は、多くの人から共感され、ネットでは
「命を軽視してるとしか思えない。保育園の園長がこれってひどい」
「子供がこれほど負担に思われる社会って・・・」
などと、保育園に対して多くのバッシングがありました。今回は保育園名を伏せた告発であったため、保育園に被害はありませんでしたが、ネットでは「どこの保育園?」と特定しようとしている人もいました。
事例3:議員が「マタハラ」発言?
とある議員が経営する保育園で、病児保育のため採用した看護師が雇ってから1ヵ月後に妊娠して産休に入ると言ってきたそうです。そのことに議員は、
「人手不足で募集したのに、それは違うだろ」
と発言したところ、マタハラではないかという声があがりました。しかし、議員の発言を擁護する声もあり、賛否両論になっていました。
事例4:ノーメイクの女性はやる気がない?
とある新入社員のツイッターユーザーが、新しく入社する会社のビジネスマナー本に不適切な表現があると告発しました。その内容は、
「ノーメイクはNG、ノーメイクで臨むと、仕事への態度を疑われることがあります」
「メイクのノリは体調に左右されます健康的な生活を心がけましょう」
など、化粧を強要するような言い方に、ネットでは
「化粧は、強要されるものではない。化粧はオシャレであってマナーではないですよね」
「身だしなみを整えるのと、さらに美しく飾るのは別の話。仕事に必要なのは前者だけで、後者は個人の好みに任せるべき範囲。会社が口を出すことではない」
などと、怒りを訴える人が多くいました。会社の名前は伏せられていたため炎上被害にはあっていませんが、同じような言い方が続くようであれば、またネット告発にもなりかねません。
女性ハラスメント炎上の3つの原因
原因1:非人道的だから
女性ハラスメントの多くが、非人道的なために炎上します。女性は男性よりも、力や立場が弱い場合が多く、下に見られてしまうことがあります。弱い立場の人を虐げるような女性ハラスメントは非人道的行為であり、多くの人が声をあげて批判します。
原因2:差別的だから
女性ハラスメントの多くが、差別的なために炎上します。妊娠や化粧といった女性特有の事柄に対しての、決めつけや強要は差別的に受け取れます。
原因3:我慢していた人が多いから
女性ハラスメントは、多く女性たちが我慢をしていたために炎上します。女性ハラスメントは、羞恥心や圧力などで声を上げにくいのが現状です。そのため、だれか1人が勇気をもって発言すると、我慢していた人たちが賛同して助けあう行動がみられています。
女性ハラスメント炎上が多い2つの理由
理由1:賛否両論炎上型だから
女性ハラスメントは、賛否両論型炎上が多く、口論になりやすいため炎上件数が多い傾向があります。事例で紹介した、議員の「マタハラ」発言炎上も、最初はそれほど注目されていませんでした。しかし「この発言は許せない」と批判する側と「この発言は妥当だ」と肯定する側の人たちが、口論していたので注目され、炎上になっていました。女性ハラスメント炎上は、このような賛否両論型炎上が多いため注目されやすくなっています。
理由2:問題提起できるから
女性ハラスメントは、社会に問題提起できるため炎上件数が多い傾向があります。事例で紹介した、妊娠出産に順番がある保育園炎上なども、現在保育士が抱えている問題を訴えるために、
「保育士にとっては、よくあること。炎上したことで、改善してくれたらいいな」
「保護者から、妊娠しないでくださいって言われたことも追加してください!」
など、問題提起する人が多くいました。女性ハラスメント炎上は、問題提起できる場として使われ、賛同者が集まりやすくなっているのです。そのため、炎上が目立ちやすくなっています。
女性ハラスメント炎上が起きてしまったときは
万が一加害者になってしまった時は、誠意ある行動を心がけることがイメージ回復の近道です。まずはすぐ被害者に謝罪をし、和解できるように働きかけます。和解後は、公式サイトやSNSなどで和解できことを報告しましょう。また、どんな理由があったとしても、女性ハラスメントだと思われた(してしまった)ことは変わりないため、言い訳は控えましょう。報告するときは、迷惑をかけた多くの人々や関係者にも深くお詫びをし、再発防止策を追記するとよいでしょう。
女性ハラスメント炎上を起こさないために
今回の炎上事例では、ハラスメントだと思われる発言や行動をする法人・個人が、社会的に良いか悪いかを伝えたかったわけではありません。レピュ研では、炎上による企業の評判やイメージの低下を防ぐため、予防策・対策方法を知ってもらい、全ての企業にレピュテーションリスク(評価低下のリスク)の重要性を伝えることを目的としています。
女性ハラスメント炎上の対策はとても難しいです。対策としては、何が炎上して何が炎上するのかを見極めることが大切です。レピュ研では、炎上リスクの知識を高めていただくため、多くの炎上事例を分析し、一部を紹介しています。炎上事例を知ることで、同じような炎上被害にあう確率を大幅に下げることができます。「万が一の炎上!誰に相談したらいいのかわらない」「炎上してしまったときの対処方法を確立しておきたい」などの質問にも丁寧に回答いたします。お気軽にご相談下さい。