ネット炎上として判別したものを毎月リサーチ後分析し、レポートとして配信していきます。
弊社が独自に設定した条件にて情報を算出し、カテゴリー別の件数推移と、特徴的な炎上について解説を行います。
2月の炎上リサーチレポート
2021年2月に起こったネット炎上は計24件で、その内「法人」「個人」に分類される事例が共に8件と多い結果となりました。法人に関する炎上では、客に提供していた食品の衛生管理に問題があったことがきっかけとなった事例が目立っています。また個人にまつわる炎上では、デマ情報の発信や著作権を無視した行動が問題視されたケースが目立ちました。 今回のピックアップ炎上は、法人の炎上から、あるホテルの直営レストランで起こった事例をご紹介します。
消費期限が過ぎた食品を客に提供し炎上
当該企業が運営するホテルの直営レストランで、消費期限が最大30日過ぎたハムやパンを客に提供していたため炎上しました。今回の事例は当該企業の関係者が事の経緯を保健所に告発したことで発覚したと言われており、最終的にはメディアに取り上げられて口コミやSNS上で批判が殺到する結果となりました。
炎上の原因とユーザーの意見
炎上の原因と、実際に口コミやTwitter上であがった意見は次のようなものでした。
【炎上の原因】
1.従業員がハムとパンを誤って冷凍庫に保管
2.後日、提供する際に消費期限切れを確認
3.副料理長が「もったいない、冷凍していれば問題ない」と判断し、客に提供
4.当該企業の関係者が保健所に告発したことで発覚
5.保健所などの問い合わせに対し、一度事実を否定
6.再度行った社内調査で発覚し、炎上
発覚後、当該ホテルの総支配人が記者会見を開き謝罪を行いました。また、消費期限が過ぎた食品を提供していた期間に宿泊した客に対し、謝罪文と共に1人1000円のクーポン券を配布するなどの対応を行いました。
内部告発によるネット炎上に注意
今回の事例は、従業員による不正行為の告発によって発生した炎上でした。今回のようにネット上に告発しなかった場合でも、メディアなどを通して拡散、炎上してしまうことがあります。複数店舗を運営している企業は、経営状況を店舗ごとに任せてしまいがちですが、炎上してしまうと企業に責任が問われるため、しっかりと把握し、従業員教育を行うことが大切です。一度ネット上にネガティブ情報が発信されてしまうと、半永久的に残り続け、企業の悪影響を与えてしまうこともあるため注意が必要です。