炎上事例をもとに、原因と対策について紹介します。今回は、ある会社の社長が、ツイッター上で「わたしのツイッターを確認しないで面接に来る人は不採用にする」と発言して炎上になった事例をご解説します。この炎上によって、企業のイメージは大きく下がってしまっています。同じような炎上にあわないためにも、原因と対策について知っていきましょう!
会社社長がSNSで的外れな発言をして炎上
この社長は、日常的にツイッターを使って、仕事のことや会社で起きていることをつぶやいていました。今回炎上になる以前から、会社で働いている従業員やアルバイトにも、日常的に自分のツイッターは見るように言っていたようです。ツイッターを使うことや興味のある人物のツイッターを見ることは、社会的に礼儀であり常識だと思っていたのかもしれません。
社長のツイッター発言を見たユーザーからは「常識じゃなくて押し付け」「あなたの常識なんて知りません」などと、全くと言ってよいほど賛同されず、多くの怒りを買って炎上してしまいました。
今回の炎上原因は、価値観の違いによる反発が生まれたことが原因でした。ネット上で話題の商品やサービスは、多くの人が使っていることが多いですが、使い方は人それぞれだということを忘れてはいけません。例えばオススメ商品の使い方や、奇抜なサービスの紹介は共感を生みやすいですが、攻撃的な発言や、価値観の強制は、批判や反感をつくってしまいます。
さまざまな考え方があるネット上だからこそ、考えたことや思ったことを、たがいに教え、共感しあうという意識でいれば、炎上を防ぐことができたのではないでしょうか。
ソーシャルメディアハラスメントとは
職場でツイッターやフェイスブックなどの、ソーシャルメディアを強要することは、パワハラやセクハラと同様の扱いになってきました。とくに上司部下など、上下関係が影響して断りにくい状況だと、問題行為として認定されかねません。今回のような「ソーシャルメディアの投稿を確認することは、弊社の従業員なら当たり前」といったような、SNSがからむ労働環境の強制は、大きな問題になってしまいます。今後、企業がソーシャルメディアをあつかう上で、どこからが問題なのか、あらたな議論が活発化しそうですね。
炎上しなくても問題だった
今回の炎上事例は、いろいろな人の目に触れて反感をかったため、炎上になってから、一般的には共感されない内容だったことが初めて分かりました。ただ、同じような「価値観の強制」をしている人はツイッターユーザーには多く、その大半が自分のつぶやきが炎上するとは思っていません。また問題になるまで、なかなか「価値観の強制」をしていることに気づくことができず、自分の知らないところで反感を買っているかもしれないことがSNSのこわい部分でもあります。
炎上を防ぐ4つの対策方法
ツイッターやフェイスブックは、誰でも同じサービスを受けることができますが、使い方はバラバラです。「本当に自分の使い方があっているのか」「発信している情報は誤解や反感を生むことはないか」この当たりを見直すことが大切です。ただ、自分の発言が間違っているかどうか気づくのは、なかなか難しいです。炎上事例の多くは、間違いだと思わず行ったことが原因になっています。そこで、今日から見直せるポイントを考えましたので、ぜひ参考にしてみてください。
柔軟に意見を聴く
ツイッターやフェイスブックでコメントをくれる人や、仕事の部下からの意見を、柔軟に聴くことが大切です。信頼されるリーダーは「他人からの意見は、自分にない発想がもらえるいいチャンス」という意識をもっています。相手の言ったことが批判や反論でも、一度意見を聴き入れて、なぜ相手がそう思ってしまったのか考えるようにしましょう。
部下と上司は役割が違うだけで対等
役職が高くなると、偉くなるわけではありません。役職の高い人は、多くの責任と役割ある仕事をやってきたからこそ、今の立場があるだけです。仕事仲間や部下に命令や強要をするのではなく、役割を教えて、なぜその仕事が必要なのか考えてもらうことが大切です。
恥ずかしがらずに聞く
もし、自分のツイッターやフェイスブックの投稿に少しでも不安があったとしたら、よく使っている人に間違っていないか聞いてみるのも手です。ツイッター利用者は20代前半が圧倒的に多く、日常的によく使っているのもその世代です。いままでつぶやいてきた内容が、問題にならないものか、炎上のリスクをはらんでいないか、恥ずかしがらずに聞いてみましょう。
SNSを振り返る
日々ツイッターやフェイスブックで言ったことは、すぐ忘れてしまうものです。昨日の夕飯のおかずをなかなか思い出すことができないように、1ヶ月前の発言を明確に覚えている人はあまりいません。例えば個人のツイッターが、不適切発言で炎上した場合、過去にも同様の不適切な内容が無いか、他の人たちは徹底的に調べてきます。過去にどんな発言をしていたか、定期的に振り返ることで、炎上のリスクを防げますし、万が一炎上した場合でも、被害を最小限におさえることができるのです。
SNS利用は油断しないこと
さまざまな価値観をもった人がいることを、ツイッターやフェイスブックをはじめとするSNSは教えてくれます。それと同時に、偏った価値観や、攻撃的な価値観は反感を生みやすいのがSNSの特徴でもあります。毎日ツイッターやフェイスブックを使う人でも、突然炎上に巻きこまれた事例がたくさんあります。慣れている大丈夫と思わずに、思わぬリスクがあることを忘れてはいけませんね。