炎上事例をもとに原因と対策を解説します。
今回は、人気ユーチューバーが観光大使の任命式で失礼すぎる態度をしたとして炎上したケースを紹介します。2018年7月某日、グループで活動するユーチューバーが観光大使に任命され、任命式の様子を撮影してユーチューブにアップロードしました。すると、動画には「彼らの任命式での態度が失礼すぎる」というリスナーからの批判コメントが殺到して炎上してしまいました。
同じような失敗をしないためにも、原因と対策について知っていきましょう!
目次
任命式での態度が「失礼すぎる」と批判殺到
彼らにとって2018年度の観光大使の任命は、二年連続の授与になります。彼らが2017年度の任期中に市のイベントなどに意欲的に出演して地域の活性化に貢献したため、2度目の任命に至りました。彼らは、PR活動の一環として任命式の様子をユーチューブにアップロードしました。
市役所の第一来賓室で執り行われた任命式に、メンバーはラフな服装で参加していました。視聴者は、
「服装が場違い」
「非常識」
と感じていました。また、市長が話しをしているときに変顔をしてふざけていたリーダーTさんに、リスナーからは、
「失礼すぎる」
「大人なんだからしっかりしようよ」
という声が多く寄せられていました。
Tさんが任命状を忘れてしまい炎上
任命式のあと、Tさんは立ち寄ったコンビニに任命状を置き忘れたまま帰宅してしまいました。任命状は、PR大使に任命されたことを証明する大切なものです。名誉ある任命状を失くしてしまうのは一大事ですよね。視聴者からは、
「忘れてしまったことをきちんと謝ってほしかった」
「任命状を忘れたことに焦りがないのはヤバイ」
という声が多く寄せられました。任命状は、市役所の職員が気づいてほかのメンバーに届けていたため無事でしたが、Tさんが任命状を忘れたことを気にとめておらず反省もしていない点に怒りを感じる視聴者が多くいました。
炎上した3つの原因
原因1:TPOにあっていない服装をしてしまったため
任命式という場にふさわしくない服装で参加したことに批判が集まり、炎上してしまいました。式典に参加するときは、マナーとしてダークスーツを着るのが一般的です。今回の場合は市の観光大使ということなので、そこまでかっちりとした服装でなくてもよいですが、清潔感のある落ち着いた服装が好ましいでしょう。しかし、Tさんは半そでのTシャツにゆったりとしたハーフパンツというあまりにもラフな服装で参加してまいました。視聴者からは、
「社会人のマナーとしてスーツを着ていくべき」
「だらしなくみえる」
といった声がたくさん寄せられてしまいました。
原因2:正式な場でふざけてしまったため
式典というまじめな席で、変顔をしてふざけあったメンバーがいたため炎上してしまいました。彼らの動画は、過激なドッキリやネタがおもしろいと定評があり、たくさんの支持を得ています。しかし、動画をみた視聴者は、
「youtuberは常識がないって思われかねないよ」
「笑えない。ファンだからこそ、ちゃんとしてほしいと感じた」
と、彼らの動画が好きだからこその指摘が多く寄せられました。
原因3:任命してもらったことへの感謝がみえなかったため
Tさんの態度から任命してもらったことへの感謝が感じられなかったため、炎上してしまいました。Tさんは、任命状を忘れるという失態をしたにもかかわらず悪びれている様子がありませんでした。せっかくメンバーが届けてくれた任命状も自宅の冷蔵庫に雑にマグネットでとめて、以前の任命状も冷蔵庫の上に置いてしまいました。Tさんの態度に視聴者からは、
「謝罪がなかったのにはガッカリした」
「市長さんがかわいそう。もう任命してもらえなくなるよ」
という声がたくさん寄せられました。
3つの炎上対策
対策1:TPOは守る
社会の常識として、TPOをわきまえた服装をこころがけましょう。身だしなみは、他人を評価するときの重要なポイントになるためです。服装や頭髪のみだれは、相手に与える印象をわるくしてしまいます。TPOにあった服装をすることが、自分たちだけではなく、任命してくれた市や応援してくれているファンのイメージを守ることにもつながるでしょう。
対策2:オンとオフの切り替えをしっかりする
ふざけてもよいときとダメなときの分別をしっかりつけましょう。常識にとらわれない言動がユーチューバーの面白さのひとつですが、社会人としてマナーやモラルは守らなければならないためです。2017年の「小学生のなりたい職業ランキング」で、ユーチューバーは上位にあがっており、子どもたちのあこがれの存在となっています。しかしユーチューバーは、「子どもになってほしくない職業」でも上位にランクインしています。ときと場合に応じたメリハリのある言動を心がけることが、世間からのイメージアップにつながるでしょう。
対策3:リスナー目線で考える
企画を考えるときは、視聴者が自分たちの動画をみてどう感じるかをしっかりイメージしましょう。マナーやモラルを問われることは、今回炎上事例のように応援してくれる視聴者の気持ちを裏切ってしまう可能性があるためです。視聴者が面白いと感じるものとズレが生じてしまうと、視聴者離れにもつながってしまいます。定期的にまわりの人に意見をもらったり、エゴサーチで世間から自分たちがどう評価されているかを確かめたりすることが、対策になるでしょう。もし視聴者がガッカリしてしまうようなことが起きてしまった場合は、素直に謝ることも大切です。
炎上しやすい動画とは
炎上予防のために、炎上しやすい動画について知っておくとよいでしょう。
- ものを粗末にしている動画
食べ物を大量に仕入れて無駄にしたり、製品を無駄づかいしたりする動画が炎上しやすい傾向にあります。子どものころ教育された「ものは大切にしましょう」という固定概念をもつ人が多いためです。 - マナーやモラルを問われる動画
公共の場で大声を出すなどの他人に迷惑をかけてしまう行為が炎上しやすい傾向にあります。まわりへの配慮にかける行動を不快だと感じる人が多くいるためです。
以上2点から、リスナーは一般的に非常識だとされる行為に敏感であることがわかります。実際に炎上したユーチューバーは、炎上を鎮火させるために謹慎期間を設けたり、謝罪動画をアップロードすることになってしまいました。
炎上によるメリットとデメリット
ユーチューバーにとって炎上することはデメリットだけではありません。ユーチューバーの中には知名度をあげるために、あえて炎上するような動画をアップロードする人もいます。メリット・デメリットを知ったうえで、本当に炎上させる必要があるのかを慎重に見極めましょう。
- メリット
1:拡散によって名前を売ることができる
2:動画の再生回数を稼げる - デメリット
1:イメージを損なう
2:動画の低評価が増える
3:ファンからの信頼を失う
炎上させることで、新しいファンの獲得につなげられる可能性も生まれます。しかし、炎上したという事実は拡散されることによってネット上に残り続けてしまうことも覚えておきましょう。
自分たちを常に客観的にみつめましょう
今回の炎上事例は、ファンからのネガティブな意見が多く寄せられてしまいました。彼らの動画が好きだからこそガッカリしたという視聴者が多くいたためです。ユーチューバーは、自分たちを客観的な視点で見つづけることができているかが、長く支持されるために必要なポイントのひとつです。グループで活動している場合は、メンバー同士でもダメなところをしっかり指摘し合うことで炎上対策につながるでしょう。