ネット炎上として判別したものを毎月リサーチ後分析し、レポートとして配信していきます。
弊社が独自に設定した条件にて情報を算出し、カテゴリー別の件数推移と、特徴的な炎上について解説を行います。
6月炎上リサーチレポート
2019年5月のネット炎上件数は66件でした。2019年5月で多かったのは一般個人の事例であり、22件もの炎上が起きていました。今月の一般個人の炎上事例では、投稿した動画内での発言や、SNS上に発信した投稿内容が、賛否両論となり炎上した事例が多かったです。また、エンタメ関係の炎上も多くあり、投稿した写真や、動画内での言動に批判が集まったことが原因で炎上した事例が多くありました。
今回のピックアップ炎上は、メディア関係の炎上事例から紹介します。番組で紹介したコーディネートの、どちらがオシャレかをTwitter上で投票してもらう企画で炎上した事例です。
大前提である条件を表記せず投票を促し炎上
ある番組内で、二人の女性がコーディネートした服装のどちらがオシャレか対決する企画が行われました。バーベキューに呼ばれた場合というテーマを掲げ、出演者二人は服装を選んでいました。完成したコーディネートのどちらがオシャレか、Twitterの投票機能を使ってユーザーに決めてもらうルールでした。しかし、投票を促す投稿には「バーベキューに呼ばれた場合」というテーマの記載がなかったのです。これを見たユーザーは、
「条件挙げてなかったよな…印象操作はダメでしょ」
「BBQ行く設定の記載が入ってないのあかんやろ」
「大事な文言抜けたまま、どっちがオシャレとか、テーマ決めた意味ないわ」
など、大前提であるテーマを記載していなかったことに批判的な意見を述べていました。また、この企画を見ていた番組の出演者からも、「テーマの記載がなかったため無効試合である」という発言が出ていました。
印象操作していると思われないような情報開示が必要
今回は、提示する情報が足りなかったことにユーザーが不満を抱え、炎上につながりました。必要な情報が入ってこない場合、正しい印象で物事を判断できないところに、ユーザーが不信感を抱いたためです。企業側から、ユーザーに何か情報を発信する場合も、事実とは異なった印象を抱かせないようにすることが大切です。また、企業にとって不利益になる情報も、必要によっては開示することで、ユーザーからの信頼感が生まれる場合もあります。