ネット炎上として判別したものを毎月リサーチ後分析し、レポートとして配信していきます。
弊社が独自に設定した条件にて情報を算出し、カテゴリー別の件数推移と、特徴的な炎上について解説を行います。
11月炎上リサーチレポート
2019年10月のネット炎上件数は51件でした。2019年10月で多かったのは一般個人の事例であり、18件もの炎上が起きていました。今月の一般個人での炎上事例では、災害発生時のSNS上への投稿内容や公共の場での行動に対して、他のユーザーから意見が集まり炎上した事例が多かったです。また、法人関係の炎上も13件と多くあり、法人の宣伝広告の写真や文章がユーザー間で賛否両論となり炎上に発展した事例が多かったです。
今回のピックアップ炎上は、法人関係の炎上事例から紹介いたします。企業アカウントが発信された内容に対し、公式アカウントの発信内容としては不適切ではないかという声が多くあがったため炎上につながった事例です。
企業アカウントが発信した宣伝投稿に批判殺到
10月上旬、書店の公式アカウントが、発売予定の本を宣伝する内容を SNS上に投稿しました。その投稿は、
「女子旅ばかり意識して、つまらない台北特集ばかりだったが、今回は興味深い特集を組んでくれました」
といった内容で、他の雑誌とは違う切り口で特集するということを特徴としていました。書店の投稿を見たユーザーは
「本屋の公式アカウントなら、比較対象を貶さなくても良さを伝えられる語彙力と感性を鍛えた方がいいんじゃないでしょうか」
「少なくとも読者が楽しみに買ってるかもしれないものを『つまらない』と書く必要がどこにあるのか」
「このお店では、もう買いません」
など、発売予定の本を紹介するために他の本を「つまらない」と言っている文章に疑問を持つユーザーが多くいました。投稿から3日後、謝罪文を発表し、その日のうちに問題となった宣伝投稿を削除する対応をしています。しかし、この対応にも
「なにがどう不適切だったか、きちんと説明すベきではないでしょうか」
「単になかったことにしたいだけでは?」
など、投稿削除にいたる具体的な理由が記載されていない点を指摘していました。
企業アカウントの利用方法を見直そう
今回は、
- 宣伝内容が公式アカウントで投稿するにふさわしい内容なのか
- 謝罪文として適切であるか
上記2点をユーザーが指摘していました。また、謝罪文に関しては
- 企業として何が不適切であったか理解しているのか判断できない
- 具体的な再発防止策が見えてこない
といった意見が出ていました。企業の公式アカウントで、何をどのような言葉で発信していくかマニュアルを作成したり、既存マニュアルの見直しをすることが必要となってくるでしょう。