ネット炎上として判別したものを毎月リサーチ後分析し、レポートとして配信していきます。
弊社が独自に設定した条件にて情報を算出し、カテゴリー別の件数推移と、特徴的な炎上について解説を行います。
10月炎上リサーチレポート
2019年9月のネット炎上件数は54件でした。2019年9月で多かったのは一般個人の事例であり、19件もの炎上が起きていました。今月の一般個人での炎上事例では、発言内容が賛否両論になったり、振る舞いやSNSに投稿するタイミングが不適切だと指摘されたりしたことで炎上につながった事例が多かったです。また、エンタメ関係の炎上も多くあり、影響力のある人物がブログや動画等を介して発信した言葉に批判が殺到し炎上となった事例が多くありました。
今回のピックアップ炎上は、法人関係の炎上事例から紹介します。企業の宣伝アカウントがユーザーに向けて発信した投稿に批判が殺到して炎上した事例です。
ユーザーの気持ちに寄り添えていないと判断され炎上
今年6月から8月にかけて、あるミュージカルが上演されていました。そのミュージカルは、とても人気だったため、チケットが取れにくい状況でした。また、上演会場も東京のみだったため、観に行くことができなかったユーザーを中心に公演のDVD化や使用楽曲のCD化を望む声があがります。そんな中、劇場側はTwitter上でユーザーに対し
「皆様のロスをDVDやCDで100%埋めることは出来ません。生で体感するのとは全く別物だから、です」
と返信しました。そして、
「2020年の20周年記念公演で各劇場にてお待ちしております」
と加えられていました。劇場側の発言を見たユーザーは
「生で観るのが最高なんて分かり切ってるっつの。円盤買ったら現場行かないとでも思ってんのかな。そんなわけないじゃん」
「舞台は生で見るのが一番楽しいってそんなの私達が一番わかってる」
「舞台観に行った人が感動を思い出したくて買うのがメインだってこともわかってないのかな」
など、劇場側とユーザー間の認識のズレを指摘していました。さらに「観に行きたいけれどチケット激戦なんですよね」という声もあがっていました。
ユーザーの気持ちに耳を傾けることが大切
今回は、ユーザーの気持ちと劇場側の認識の違いが炎上につながりました。劇場側は「生で体感してほしい」旨を発信していましたが、ユーザー側からすれば「そんなことは重々承知の上」で
- 人気すぎてチケットが取れない
- 遠くて気軽に観に行けない
- 生で体感したけれど何度も観たい
など、様々な理由からDVD化を望んでいました。ユーザーが、どのように考えて要望を送っているのか、しっかりと調査したうえで発信内容を考えることが大切でしょう。