今回はinstagram(インスタグラム)から炎上してしまう原因と対策、実際にあった4つの事例を紹介します。
炎上するSNSといえばTwitterというイメージが強いかもしれませんが、実はInstagram(インスタグラム)も炎上のリスクが高いSNSの1つです。Twitterとはまた違う特徴があり、炎上のフローもインスタグラムならではのものとなっています。どんな原因で炎上し、どのような対策をすればいいのか、一緒に学んでいきましょう!
目次
インスタグラムの特徴
利用者の特徴
インスタグラムの国内月間アクティブユーザー数は2,900万人を超え、日本国内での認知率は9割を超えています。若者に人気のSNSであることは確かですが、今や誰でも知っているサービスへと成長しているのです。
サービスの特徴
インスタグラムは2011年10月、“写真”に特化したSNSとしてリリースされました。その後2013年に動画投稿が可能になり、2015年には広告配信サービス、2016年にストーリーズ機能・ライブ配信機能、2018年にIGTVなど次々と新機能が追加されてきました。年々進化し、楽しく便利になっていますが、進化とともに炎上リスクも多様化しているのが現状です。
インスタグラムの炎上パターン2つ
パターン1 フィード投稿のコメント内で炎上
フィード投稿とはリリース当時からある通常の投稿の事を指します。インスタグラムのホーム画面のことで、Twitterでいう「タイムライン」のようなイメージです。
このパターンの炎上は、フィードに投稿した写真や動画に対して批判が集まるような状態です。コメント欄の中だけでヒートアップしている状態なので、拡散力は高くありません。しかし炎上状態を目にしたユーザーが、そのことを他のSNSやインスタグラム内で投稿して飛び火する可能性があるため注意が必要です。
パターン2 ストーリーズから転載されて炎上
ストーリーズとは2016年に追加された機能でフィード投稿とは違い「24時間で消滅する」投稿です。「日常のあらゆる瞬間をシェアできる新機能」としてリリースされたサービスで、より気軽に投稿ができるようになりました。このストーリーズの投稿が原因で炎上するパターンがとても多くなっています。
基本的にインスタグラムには投稿をシェア・拡散する機能はありません。しかしスマートフォンでスクリーンショットや画面収録を行うことで、誰のスマートフォンにもデータとして保存ができるようになりました。そのデータを第三者がTwitterなどに転載することで拡散され、炎上するパターンが多発しています。
インスタグラムから炎上した事例4つ
事例1 某大手家具店でカートに乗る人が炎上(コメント内の炎上)
店内で買い物カートの中に入って撮った写真を投稿した女子高生に批判のコメントが殺到しました。その家具店では店内にあるルームセットで写真を撮ることを歓迎していますが、投稿された写真は土足でカートに乗っており明らかなマナー違反でした。しかしこの行為はインスタグラム上で流行っていてかなり話題にもなっていたようです。カートに乗っている人の写真は顔や来ている制服などがはっきりわかってしまうものだったため、ユーザーからは次のようなコメントが集まりました。
「顔や制服がばっちりうつっていて、すぐに個人が特定されてしまいそう…」
「顔出ししてマナー違反の写真を自ら投稿していることに疑問…将来後悔すると思う」
「マナーすらわからない世代になってしまったのか」
事例2 食事風景の投稿がマナー違反だと炎上(コメント内での炎上)
ある女性がおしゃれなパンケーキを食べる写真を投稿して炎上しました。一見問題がなさそうな写真なのですが、持っているフォークが天井を向いておりテーブルマナー違反だとして炎上しました。ある程度フォロワーの多い人だと、こういった些細なことまでチェックされてしまい炎上することがあります。特に写真撮影に夢中だと周りが見えなくなることもあり、普段ならとらない行動をしてしまうこともあるかもしれません。
事例3 大手寿司店従業員の不適切投稿が炎上(ストーリーズからの炎上)
2019年初旬に多発した従業員の不適切投稿からの炎上は、ほとんどがストーリーズ機能から転載されて拡散・炎上しています。
寿司屋の従業員が炎上した事例では、一度ごみ箱に捨てた魚を再びまな板に戻して調理する様子がストーリーズに投稿されたことがきっかけとなりました。当人は友人しか見ないだろうと思って投稿をしたかもしれませんが、Twitterに転載後は何万人の目に触れテレビで報道されるほど話題になりました。その後寿司屋は謝罪をしましたが株価は暴落し、時価総額27億円の損失が発生する大炎上となってしまいました。
事例4 アイドルの誤爆炎上
某アイドルグループのメンバーが他のメンバーを中傷するような動画を間違えてストーリーズに投稿してしまい、炎上する事例がありました。投稿は一瞬で削除されましたが、わずかな時間にスクリーンショットが撮られてTwitterに転載され、炎上しています。
24時間で消えるストーリーズであっても、一度スクリーンショットなどを撮られてしまえば元のデータを消しても意味がないことがよくわかる炎上事例です。
インスタグラムが炎上する3つの理由
理由1 行き過ぎた承認欲求
「インスタ映えした写真を投稿したい」「いいねがたくさんほしい」といった心理は、インスタグラムのユーザー増えるにつれて過激化しているように思われます。「周りのユーザーより目立ちたい」と過剰な承認欲求から、善悪の区別がつかなくなったり、周りが見えなくなったりする人も多いです。よりたくさんの“いいね”をもらうために一般人でもフォロワーを「買う」人は少なくありません。一説によると、SNSはたばこやお酒よりも依存性が高いと言われています。(1)
理由2 24時間で消えるという油断(ストーリーズ機能)
ご紹介したように、ストーリーズ機能は24時間経過すると自動的に消滅します。その結果フィード投稿よりも投稿のハードルが下がり、「すぐ消えるから大丈夫」「きっと友達しか見ていない」という油断が生まれてしまうのです。この油断が炎上のリスクが高い投稿や、わざと炎上を狙うような過激な投稿の原因の1つとなっています。
理由3 「みんなやっているから大丈夫」という心理
そもそもモラルや常識的に良くないことだったとしても、「みんなやっている」「有名人もやっている」から大丈夫なのだと、誤った認識をしてしまう可能性が高いです。中高生など社会に出る前の若いユーザーも多いことから、SNSでの善悪についてきちんと理解しないまま、インスタグラムの世界にはまってしまっているのかもしれません。
インスタグラムの炎上を防ぐ4つの対策
1 非公開アカウントとして設定する
個人のアカウントであれば原則として“非公開アカウント”として設定することをおすすめします。“非公開アカウント”に設定しておけば、基本的にフォロワー以外の人にストーリーを見られることはありません。 しかし、自身のフォロワー全員が必ずしも拡散しないとは限らないため、投稿内容には注意することが必要です。
2 コメントを受け付けない(フィードへの投稿)
フィードへの投稿は、投稿ごとに「コメントをオフにする」という設定ができます。この設定をすることで、他のユーザーは投稿に対してコメントすることができなくなります。(“いいね”はできます)
もちろん転載されてしまう可能性は防ぐことができませんが、インスタグラム内で批判コメントがヒートアップすることはなくなるため、炎上リスクは最小限に抑えることができます。
3 “親しい友達”の機能をうまく利用する(ストーリーズへの投稿)
ストーリーズには親しい友達にのみ投稿を公開することができる機能があります。あらかじめ自分で選んだユーザーのリストを作成しておくことで、リストのユーザーにのみ公開されるという機能です。例えば旅行先の綺麗な風景は“ユーザー全員”に公開、友達同士で撮った面白い動画は“親しい友達”にのみ公開、などこの機能をうまく利用することで、ストーリーズから炎上する可能性を低くすることができます。
4 インスタグラムからの炎上事例を多く知っておく
炎上した事例を多く知っておくことは、炎上を防ぐ上でとても有効です。どんな写真が炎上しやすいのか、何が批判されやすいのか、事例を知ることで感覚的にもわかるようになるでしょう。また炎上にはトレンドがあり、直近の炎上に関連した内容は炎上しやすいのでより注意が必要となります。
インスタグラムとの向き合い方
自分の行動に責任を持とう
写真を撮る前に、自分の行動がルールや常識に反していないか確認することが大切です。一度炎上してしまった写真はネット上に半永久的に残り続けてしまいます。写真を消したくても消えないのがネットの怖いところです。今一度自分の常識を疑い、先の未来を考えた行動を心掛けてましょう。
疲れを感じたらひと休みしよう
インスタグラムをすることが義務になってしまっている人がいます。インスタグラムをするのが少しでもつらいと感じたときは、無理に辞めるのではなくひと休みをしてみましょう。ネットに縛られる環境から距離を置いてみることも方法の1つです。
ネットの知識を深めることも大切です
レピュ研では、インスタグラムを含むSNSの炎上事例を日々分析しています。意外性のある炎上や、予想できないような炎上まで、さまざまな炎上事例と対策法を提供しています。
またネットリテラシーの基礎と、最新の炎上事例を学ぶセミナーを開催し、多くの企業様にネット炎上の予防策をお伝えしています。開催時期やセミナーの詳しい内容などは、お気軽にご相談下さいね。
(1)BBCニュースJAPAN 「若者の心の健康に最悪」なSNSはインスタグラム=英調査