ネット炎上事例として判別したものを毎月リサーチ後分析し、レポートとして配信していきます。
弊社が独自に設定した条件にて情報を算出し、カテゴリー別の件数推移と、特徴的な炎上について解説を行います。
7月炎上リサーチレポート
2018年6月度のネット炎上件数は81件でした。2018年6月で一番多かった炎上はエンタメ関係であり、3ヶ月連続で炎上カテゴリートップです。
インフルエンサーと呼ばれる影響力のある人が、SNSで不適切発言をして話題となり、炎上につながっています。2018年4月ごろよりYoutuber関係の炎上が増えており、動画系コンテンツには誤解を招きやすい一面が含まれているといえます。法人関係では16件の炎上が起きており、非常識な行動や発言が炎上原因となっているものが多い結果となりました。
今月のピックアップ炎上は、炎上カテゴリートップのエンタメ関係よりご紹介します。芸能人MがSNSに書き込んだ内容が、ユーザーの間で誤解を招き、賛否両論で炎上してしまいました。
拉致被害者と家畜を一緒にしていると誤解され炎上
2018年6月某日芸能人Mさんは、家畜が運ばれている車を動画で撮り、一言コメントともにSNS上にアップしました。
「彼らは世界中で起きている拉致問題についてどう思っているんだろう」
この書き込みを見たネットユーザーからは
「なぜ家畜が運ばれている動画とともに拉致のことを語るの」
「あなたにとって拉致被害者と家畜は一緒なんですか?」
「完全に炎上目的じゃないのか?確信犯だろ」
などと、誤解を招く表現であるところに指摘や批判が殺到し、炎上してしまいました。
炎上後も反論・持論展開を続け、二次炎上に
多くのネットユーザーからの批判に対して、芸能人Mさんは
「トラックで運ばれている動物を「拉致被害者を見ているようだ」などと、私は一言も言っていない」
「動画とコメントから、勝手に連想して批判してくるアホが多い」
「会話の本質が見えない、自分の物語に作り変えるバカがどれくらいいるか実験してました」
などと、反論・持論展開をおこない、さらに炎上がヒートアップする事態となりました。
所属事務所が公式にコメントをして事態収拾
所属事務所は、芸能人Mさんの炎上に対し次のように発表し、事態収拾となりました。
「芸能人M本人が意図したものではなかった」
「多くの人に不快な思いをさせてしまった」
「今後このようなことが無いようにと本人につたえた」
芸能人Mさんも「誤解を与えてしまったため」と、炎上原因となった投稿を削除していました。
企業ができる2つの炎上対策とは
発言の影響力を見つめ直す
ネット上で情報発信するときは、どのくらいの規模でどこのだれに届くのか見つめ直すことが重要です。
例えば友人数人の場と、社内全体に情報共有する場、社外の大多数の人にプレゼンテーションする場など、場面によって情報の伝え方や言葉選びは変わるはずです。今一度、自分や会社が情報配信するとき、どのような影響を及ぼしているか、そこにリスクはあるのかなど、見直すことが大切といえます。
ユーザー本位で情報発信する
炎上は「自分がどう思っているか」ではなく、「相手にどう思われてしまうか」によって発生します。炎上した当事者がいくら「伝えたかったニュアンスと違った」と言ったとしても、受け取ったユーザーが「ネガティブな表現と感じた」場合は、炎上になる危険性が高まります。
芸能人Mさんは、今回の書き込みによって「世界中の拉致問題について考えている」ことを伝えたかったようですが、結果的に「拉致被害者と家畜を一緒にしていた」と捉えられてしまいました。発信する情報を見た人がどう受けとり、どう感じるか、常に考えながら情報配信をすることが重要ですね。
先月の炎上レポートはこちら
2018年6月更新!炎上リサーチレポート~女性客をバカにしているとして飲料品メーカーが炎上~
伝えたかったニュアンスが違ってしまい炎上した事例 その1
エイプリルフールネタが差別的だと避難され炎上!
伝えたかったニュアンスが違ってしまい炎上した事例 その2
映画館での迷惑行為を助長する女性誌に怒り奮闘!