炎上事例をもとに、原因と対策方法を解説します。
今回は、2018年6月某日H大学で講義を受けていた学生が、常識のない行動をしたとして、H大学と学生が炎上した事例をご紹介します。
その日H大学では、講義中に教授のノートを、学生が勝手に見たりカメラで撮影したりしたため、別学生の告発によって炎上してしまいました。また同講義ではノート閲覧事件のまえにも、講義を受ける学生の態度が良くないことも問題視されており、H大学のブランドイメージに悪影響が出ていると話題になっていました。
同じような炎上にあわないためにも、原因と対策について知っておきましょう。
大学の学生が、教授の講義ノートを撮影して炎上!
2018年6月某日H大学の講義では、講義中なのにも関わらず、床に寝そべって談笑している学生がいました。注意しても態度が変わらなかったため、教授は授業にならないと教室を出ていってしまったのです。さらに教授が出ていくときに教室に忘れていった講義ノートを、勝手に見たりカメラで撮影したりして笑い出す学生も出始めました。
一連の状況にあきれた1人の学生が、講義の風景をカメラで撮り、ネット上に告発して炎上は起こりました。ネット上では、
「これは許される行為なのだろうか?」
「どこから指摘していいか分からないレベル」
などと、学生の行動を疑問視する声やあきれる声が多く寄せられている事態となりました。
炎上となった3つの原因
原因1:学生の受講態度が悪質だったため
大学の講義中なのにも関わらず、床に寝そべっていたり談笑していたりする学生がいる状況に、批判が殺到して炎上してしまいました。
H大学の歴史は長く、知名度もあり難関大学ともの言われています。そのような大学の講義内で、学生が床に寝そべっていたり商談していたりする事実をしったネットユーザーからは
「上位校と言われているのにひどい」
「ここまで民度が低いとは思わなかった」
といった声が多く寄せられました。
原因2:教授のノートを撮影したため
受講態度が悪い学生に嫌気が差し、授業を切り上げてしまった教授のことには目もくれず、講義ノートを無断で撮影していたことに批判が殺到して炎上してしまいました。
今回の教授のノートに限らず、他人の私物を撮影したり勝手にのぞいたりしていること自体に問題があります。また教授ノートを撮影すれば単位取得がカンタンになると思っているんじゃないかといった意見もあり、ネットユーザーからは
「さすがにやっていいことと悪いことがあるだろ」
「何のために講義でてんの?目的を見失っている」
などといった、学生の常識を疑っているような意見もありました。
原因3:大学の対応が不透明だったため
H大学が今回の学生対応に対して、不透明な回答だったため、公式見解がほしいといった意見が寄せられていました。
H大学の広報課は、6月某日にあったニュースメディアの取材に対して、次のように回答しています。
「本件について事実確認を現在調査中です」
「本学として、学生のプライバシー配慮もお願いします」
事実確認を現在調査中としながらも、公式Webサイトや公式Twitterでの発表は行われていませんでした。また「大学側の不利益になるため、取材は受けないでください」とH大学側から学生に対し告知があったとも言われており、ネットユーザーからは
「寝そべってたやつとノート写真撮ったやつ、退学くらいにしてもいいだろ」
「起きた事実があるんだから、しっかりとした見解くらい述べてほしい」
「学生にいつもどんな教育をしているのか」
といった不安や疑問の声があがっていました。
過去にも炎上を起こしていた
H大学は2018年1月にも「教授の政治的思考を学生へ訴えかける講義」をしたとして炎上騒ぎになっています。
炎上した講義内容は、政権に対し教授が自らの政治的思考を絡めて語るといった内容であり、ネットユーザーからは
「政治的思考を訴えるのは個人の自由だけど、大学の講義でやるな」
「これがもしテストの答えにされていると思うとゾッとする…」
「こんな授業を選択してしまった学生がかわいそう」
などといった、大学の講義でやっていい内容なのかという点に、意見が集まり炎上してしまいました。
大学など教育機関ができる3つの炎上対策
対策1:大学の構内ルールを学生に徹底させる
大学で決めている構内ルールを、学生にしっかりと伝えて徹底させることが炎上対策には有効的です。ルールを伝えるときは、「こういったルールがあるので、皆さん徹底してください」といった伝え方ではなく、どういった目的で作られているかまで伝えることが重要です。
例えば今回の炎上事例でいえば、次のようなルールや目的の伝え方が良いでしょう。
▼ルール
「講義中の写真撮影は禁止とする」
▼目的
「万が一講義内容や情報が漏れた場合、他人のプライバシー侵害や学校の機密情報漏えいといった問題となり、最終的に自分に被害が戻ってきてしまうため」
対策2:教員(教授)に炎上事例を伝える
教員(教授)に対して、教育機関の炎上事例を伝え、さまざまな状況や事態における臨機応変な対応方法を身につけてもらうのが、炎上対策には有効的です。
学生だけで起きてしまう炎上や、学生が巻き込まれる炎上であれば避けようはありませんが、教授が絡む事件・事態のときは、いろいろな対策法を模索・検討できる余裕が生まれます。
炎上事例を数多くしっておくことは、万が一学生が炎上に巻き込まれそうな事態をしったときも、教員(教授)の機転のきいた考えで防ぐこともできるので、ぜひ検討したい炎上対策の1つですね。
対策3:ネット監視を行う
SNSや口コミサイト・掲示板など、ネット上の情報を監視することは、炎上対策には有効的です。
法人名や略語・特殊な呼ばれ方などをあらためて一覧して、日々チェックすることが重要です。教育機関の場合、学生数にもよりますが一日2時間おきにチェックする程度がベストといえます。
・炎上の火種となる書き込みをみつけ、早期に対策法を考えることができる
・万が一炎上になったとき、法人がどう対応するか、検討期間に猶予を持つことができる
※炎上対応はスピード感が重要であり、対応速度が早いと、ネガティブ情報の拡散も防げるため
例えば大学であれば、講義などで学生が大学に集まりやすい朝9時から夕方18時くらいまで、ネット監視チェックをし続けられると良いでしょう。
炎上リスクの管理をするためには
教育機関の炎上は、圧倒的に学生がからんだ事例が多いです。炎上を起こさないようにするためには、学生個人でリスク管理をしてもらうのが近道といえるでしょう。
個人のリスク管理には「炎上当事者の末路を伝えること」が効果的です。就職活動・結婚など、人生の重要なイベントにおいて、炎上を起こしてしまった人がどんな末路をたどり、どんな影響を受けてしまうのか想像させることが良いでしょう。
一度炎上を起こし情報が拡散してしまうと、名前や事例で検索したときに一生情報が残り続けてしまいます。どこで誰がみていて、どんなカタチでネットへ晒されてしまうか分からない時代です。レピュテーショナルリスクの重要性を身に感じて行動することが大切ですね。